FIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長が、ミハエル・シューマッハと息子のミック・シューマッハを比較しても意味のないことだと主張した。
かつてチーム代表としてミハエル・シューマッハとともにフェラーリの黄金時代築いたトッドだが、ミハエルがF1を引退した後もずっと家族ぐるみの付き合いをしていることで知られている。
ミハエルは2013年末に起きたスキー事故で脳に重い障害を受け、現在は自宅があるスイスからスペインに移ってそこでリハビリを続けていると伝えられている。
そのミハエルを定期的に見舞うことが許されている数少ない人物のひとりが長年の友人であるトッドだ。
もちろん、トッドは、ミハエルの息子であり今年ハースからF1デビューを飾ったミック・シューマッハのことも子供の頃からよく知っている。
父親同様F1ドライバーとしてのキャリアを歩み始めたミックについて質問された75歳のトッドはドイツの『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』に次のように答えた。
「私にとっては、彼はF1ドライバーというよりは、少年という感じなんだ」
「彼はいいドライビングをしているし、非常にいい仕事をこなしているよ」
「彼は遠慮深いし慎重だが、それはFIA会長である私を利用していると思われたくないからなんだ。もちろん我々は時々顔を合わせるし、特別な関係にあるよ」
そう語ったトッドは、7度F1王座に就いた伝説的ドライバーであるミハエルと、その息子のミックを比較しても意味のないことだと次のように続けている。
「ミハエルは自分の人生を自分で築かなければならなかった」
「少年時代、彼は素晴らしい父親と一緒にカートをやっていたが、父親にはお金がなかった。だから、ミハエルは自分のキャリアのために自分自身でベストを尽くさなければならなかったんだ」
「ミックの場合はそうではなかった。彼にはもっと快適な環境があったし、そこで非常に良い教育を受けてきたよ」