クリスチャン・ホーナー代表がバーレーンのレッドブルのピットウォールでいつもの場所に陣取り、レッドブルはチームの団結のイメージを漂わせている。
●解決金1億円超を申し出?“ホーナー・スキャンダル”の内容とは…F1のパワーバランスが崩れる可能性
チームの親会社でエナジードリンクの『レッドブル社』が、社内での権力闘争のうわさが飛び交う中、女性チームメンバーの告発を調査し続けている一方で、長年レッドブルを率いてきたホーナーは、テーブルでヘルムート・マルコ博士と並んでスープを飲みながら微笑んでいた。
とはいえ、ホーナーの追放が間近に迫っているという噂はいまだに絶えない。
『Viaplay(ヴィアプレイ)』の放送キャスターであるメルヴィ・カリオは水曜日、おそらく今週中にもホーナーの退任が発表されるとの決定を下したとの発言を撤回せざるを得なくなった。
「レッドブルの取締役会でさえ、その場にいる人たちがいかなる形でもコメントすることを禁じている。しかし、ホーナーが退任しなければならないという決定は、どうやらすでに下されたようだ」とカリオは語っていた。
■トト・ヴォルフ以外はノーコメント
ライバルチームの首脳陣はバーレーンテスト初日、レッドブルの混乱についてコメントを避けたが、トト・ヴォルフは例外だった。
「デリケートな問題だ」とメルセデスのチーム代表は『Sky Italia(スカイイタリア)』に語った。
「レッドブルは内部調査を開始することを決めたが、我々はそれを尊重し、このプロセスを信頼しなければならない。もちろん、我々は皆、敬意と包容性を支持しているが、憶測について話したくない」。
しかしヴォルフは、告発者の主張が最終的にレッドブルの独立調査員によって信じられた場合、F1での宿敵が究極の代償を払う必要があるかもしれないとほのめかした。
「これは我々がF1で自らに設定している基準だ。世界で最も重要なスポーツのプラットフォームのひとつであるグローバルスポーツの中で生きている。そして、我々はロールモデル(模範)なのだからね」
ヴォルフはまた、この一連の流れがF1自体の評判を落とす危険性も示唆している。
「結果がどうなるか、それがF1にとって何を意味するのか、そこからどう学ぶことができるのかが分かれば話ができる。なぜなら、我々はこういった非常に重要な話題よりも、レーシングカーについて語りたいからだ。チームだけの問題ではない。F1全体の問題なんだ」。