カルロス・サインツ(フェラーリ)は、2025年のシートを7度のワールドチャンピオンに輝いたルイス・ハミルトンに奪われたことを受け、沈黙を破った。
■カートブランド『CS55』を起ち上げたサインツだが
すでにザウバー・アウディへの移籍が噂されていたサインツだが、1997年ワールドチャンピオンのジャック・ビルヌーブは、フェラーリのシートを失ったサインツの「交渉力」は大きく低下したと語っている。
ルノーの元ボス、フラビオ・ブリアトーレはイタリアの日刊紙『Libero(リベロ)』に次のように語っている。
「サインツは大きな復讐心を抱いてとてもイライラしながら冬季テストに臨むだろう。しかし、私は父親と同じように、彼がアウディでうまくやっていけると見ている」
29歳のサインツはこのニュースが報じられた際に簡単な声明を発表したが、今週は自身のカートブランド『CS55』を立ち上げた際に、質問の嵐にさらされている。
「落ち着いているし、大丈夫だ」と彼は『Sky Italia(スカイ・イタリア)』)に語った。
■内部からハミルトンの情報は得ていた
メルセデスのトト・ヴォルフ代表は、ハミルトンからこの爆弾発言について聞いたのは先週だと語っているが、サインツはそれ以上の警告があったと主張している。
「僕は内部から、みなさんよりも早く事態を把握していたし、見ていた」とサインツは記者団に語った。
「準備はできていたし、すでに将来に向けて動いている。でも、これからが大事なシーズンだということは分かっている」
「ドライバーとしての自分の価値がどれほどのものかはよく理解しているし、だからこそ将来を見据えるときはとても冷静だ。必ず良いことが起こるだろうけど、今のところ僕の目標はフェラーリでベストを尽くすことに変わりはない」。
■速く走って世界王者になる
サインツは、このニュースが自身のF1キャリア全体に大きな疑問符を残したことを否定しているが、今シーズン限りで赤いレーシングスーツを脱ぐことになるのは痛手だと認めている。
「シーズンが始まるのに最高の気分ではないのは確かだけど、バーレーンでヘルメットをかぶってコースに出た瞬間に感じるのは、世界チャンピオンになりたいという気持ちだけだよ」
「チームでの最後の年であることは、新しいシーズンをスタートさせる上で普通のこととは言えないけど、可能な限り速く走ることだけを考えていることは間違いない」
■ハミルトンへのアドバイスは
一方、ある記者は、史上最も成功したドライバーであるハミルトンがマラネロへの移籍を控えている今、ハミルトンに何かアドバイスをするのかと尋ねた。
「彼は僕のカートを試すべきだよ」とサインツは微笑んだ。