レッドブルが今年も圧倒的な強さを見せることが予想される2024シーズンを前に、長年チームを率いるクリスチャン・ホーナーのキャリアが不安視されている。
「すべてナンセンスだ」と2024年の『スプリント』週末のフォーマットが合意されたばかりのロンドンでのF1委員会から出てきた50歳のクリスチャン・ホーナーの言葉を『Blick(ブリック)』紙は報じている。
■告発内容は「写真」?
ホーナーは本拠地ミルトン・キーンズの女性チームメンバーから不適切な行為で告発されており、オーナーのレッドブルは数日前に独立した調査を命じている。
証拠書類がすべて作成されたといううわさの中、ホーナーはチームメンバーに写真を送ったことで告発されていると考えられている。
『Auto Bild(アウト・ビルト)』によると、このうわさが最初に浮上したのは、ライバルのトト・ヴォルフ代表やザック・ブラウンらが参加したオーストリアのキッツビュールでのスキーイベントだったという。
その後、オランダの『De Telegraaf(テレグラーフ)』紙が最初に報じて、ドリンクメーカーのレッドブルの広報担当者が調査中であることを認めた。
「このプロセスは外部の専門法廷弁護士によって行われています。レッドブルはこの問題を非常に深刻に受け止めています」
最近、ホーナーとの権力闘争がうわさされ、チーム内での自身の立場が危ぶまれていたヘルムート・マルコ博士は、ドイツの『motorsport-total.com』に次のように語っている。
「この件に関しては何も言っていない」。
同ドイツ誌は、オリバー・ミンツラフ新CEOを含むレッドブルの幹部がホーナーに自発的な辞任を勧告したが、ホーナーはそれを拒否したと考えている。
■できるだけ早く被害者と合意するしかないとアドバイスする元F1ドライバー
しかし、元F1ドライバーのクリスティアン・アルバースは、ホーナーの立場が非常に危うくなっていると考えている。
「これが起きたかどうかにかかわらず、彼の首は切られるだろう」と元F1ドライバーのクリスチャン・アルバースは『De Telegraaf(テレグラーフ)』紙に語った。
「ホーナーにはパドックに何人かの敵もいるし、特に優勝チームとしては、これが彼にとって難しい話になるのは間違いない」。
「このようなことが世界で議論されるようになったのはいいことだし、人々が何か言えば自分のキャリアに傷がつくことを恐れないようになったのもいいことだ」
「一方で、悪意を持ってこういったことを悪用する人もいる。特に報道によって誰かのキャリアを完全に破壊してしまう可能性がある」
「調査が行われると発表されると、それを覆すのは非常に難しい。大きな問題は、今はあらゆるところでこの件が取り上げられていることだ。だから、たとえ彼が何もしていなかったとしても、止めることのできない問題を抱えていることに変わりはない」
ホーナーは現在、被害を抑えるために話し合いをしているだろうとアルバースは推測している。
「彼にとっての選択肢はひとつしかない。できるだけ早く被害者と合意し、終わらせることだ。それが彼のキャリアを維持する唯一の方法だ」。