ゲルハルト・ベルガーはマックス・フェルスタッペンが“史上最高のレーシングドライバー”であることをますます確信しているようだ。
かつてマクラーレンで偉大なアイルトン・セナのチームメイトだっただけに、F1界のレジェンドがこのように言うのは大きなことだ。
しかし彼は『Kronen Zeitung(クローネン・ツァイトゥング)』紙に、2023年にレッドブルのフェルスタッペンが22戦中19勝を挙げたように、圧倒的な強さを見せたドライバーを「私の人生で見たことがない」と語った。
「マックスは常に120%の力を発揮するレーシングドライバーだ。かつてのセナやシューマッハ、そして今のハミルトンのようにね」
「しかし、マックスはすでにシミュレーターに戻り、すべてのレーシングカーで遊んでいるはずだ」。
しかし、フェルスタッペンはこのスポーツがこれまで見た中で最も熱心なドライバーなのだろうか?その問いかけに「そうだね」と64歳のベルガーは答えた。
「彼はただ、全身全霊をかけてF1のために生きている。それが彼の情熱だ。私にとって、彼は史上最高のレーシングドライバーだよ」。
ベルガーにとって、フェルスタッペンの3年連続ドライバーズタイトル獲得で最も印象的だったのは、22戦中21回の表彰台ではなく、100%のドライビング記録だった。
「それこそがヘルムート・マルコにとって最大のハンディキャップなんだ」とベルガーは微笑んだ。
「マックスは彼を必要としていないからね。ミスがゼロだから、ヘルムートは批判することがないんだよ」。
同じ車のセルジオ・ペレスのパフォーマンスは、それとは対照的だ。
「そうだね」とベルガーも同意する。
「マックスとペレスをひとくくりにすれば、平均してヘルムートにはまた何かがある」
「ラスベガスの最終ラップでルクレールがペレスをオーバーテイクしたのを見ると、初心者でもあんなミスはしないよ」。
■ベルガー、F1は常にサプライズを起こすものだ
レッドブルのトップ・コンサルタントであるマルコが数日前に同紙に語ったところによると、2024年にレッドブルがトップに君臨し続けるには、もっと厳しい試練に直面することになるだろうとのことだ。
しかしベルガーはこう主張する。「そのような発言は典型的なものだ」
「ヘルムートはボイラーからプレッシャーを取り除こうとしているだけだ。個人的には、来年はレッドブルのすべての競争相手が黒に戻る(負ける)と見ている」。
メルセデスのルイス・ハミルトンもこの意見に同意しているようで、彼は最近、ひと冬の間にこれほど大きなパフォーマンス差を縮めることができるチームがあるのかと疑問を投げかけている。
ベルガーは、「それはF1の常套手段だよ」と説明する。
「しかし、レッドブルが優勝候補であることは確かだが、F1は常にサプライズを起こすものだ。いずれにせよ、僕はレッドブルを信頼している。いずれにせよ、2024年を本当に楽しみにしている」。