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ライバルたちはフェルスタッペンと「戦わない」「フェラーリ&ミハエル・シューマッハ時代とは違う」レッドブルの優位性が続いたら「驚く」と元F1チーム代表

2023年12月06日(水)13:03 pm

2023年にレッドブルとマックス・フェルスタッペンが成し遂げたような、F1をこれほどまで支配したチームとドライバーの組み合わせはない。

そう主張するのはルノーF1元チーム代表シリル・アビテブールで、フェラーリのミハエル・シューマッハが連続タイトルを獲得した時でさえ、その比ではないという。

■フェラーリ時代とは違う

「フェラーリの支配は、F1の競争力が今よりずっと低かった時代のことだ」と彼は『Francinfo(フランシン・フォ)』に語った。

「フェラーリは他のチームとはまったく関係のない予算と体制で支配していた。確かにレッドブルは組織も資金も充実している名門チームだが、それだけではない。しかし、彼らは他のチームが弱くない環境で支配している」と付け加えた。

2021年の最終レギュレーションサイクルの終わりにフェルスタッペンが初のチャンピオンを獲得し、その後2022年と2023年の2度にわたってタイトルを獲得したことは特に印象的だったと彼は言う。

「レギュレーションが変わると、特にうまく機能してトリックを見つけたチームができるものだ。しかし、2023年のレギュレーションはすでに知られていた。だから、他のチームはもっと競争力を高めていたはずだ」とアビテブール(46歳)は言う。

■レッドブルF1上層部の安定感も秘訣

レッドブルの成功の秘訣のひとつは、クリスチャン・ホーナー、エイドリアン・ニューイ、さらにはスポーツ・ボスのジョナサン・ウィートリーといったトップ陣の人事が安定していることだと彼は主張する。

「彼らは互いを心得ている。そして彼らは手ごわい」と彼は付け加えた。

■マックスは並外れている

アビテブールは、2023年の完全制覇のカギを握るのは明らかにオランダ人のフェルスタッペンだと主張する。フェルスタッペンは、チームメートに比べて半分の獲得ポイントしか獲得できなかったセルジオ・ペレスの地位さえ危うくした。

「マックスは並外れているよ」

「しかし、ペレスはルーキーやジュニアとはほど遠い。彼はベストを尽くしたが、マックスがリアが非常に軽いクルマで、非常に特殊なドライビングをするという事実に苦しんだ」

「あれはマックス・フェルスタッペンのために設計されたマシンであることは間違いない。彼はこのチームで甘やかされているんだ。ピエール・ガスリーやアレクサンダー・アルボンのような優秀なドライバーも彼のチームメイトだったが、あのクルマでは成功しなかった」

「彼(マックス)には心理的な影響力があり、あんなに素晴らしいマシンがある。でも、彼が簡単にオーバーテイクするのは、他のドライバーが彼と戦わないからだ。彼らは彼とレースができないことを知っている」

「だから、彼を抑えるためにタイヤを消耗させるよりも、ただ彼をパスさせるんだ」とアビテブールは微笑んだ。

■レッドブルの優位性は失われていく

フェルスタッペンが圧倒的な強さを見せ、ドイツ市場ではテレビ視聴率が20%低下したと言われているが、フランスの『Canal Plus(カナル・プラス)』は2022年と2023年の両方で同程度の視聴率を記録している。

しかしアビテブールは、このままフェルスタッペンの優位が続くと、いずれF1に打撃を与え始める可能性があると警告している。

「商業的なダイナミクスが顕著な選手権だ。ラスベガスのように毎年新しいことが起こるからね」

「ドライバーズ選手権での1位以外にも興味はたくさんある」

「この状況が長引けば問題になるだろうが、今シーズンのような優位が来シーズンも続くとしたら、私は驚くだろう。次のルール改正が行われる2026年までには、レッドブルはより多くの競争に直面することになるだろうね」。

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