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アンドレッティ・キャデラックF1参戦は前途多難・・・F1最高責任者「参入可否を決めるのはFIAではなくFOMだ」

2023年10月20日(金)17:51 pm

F1最高経営責任者のステファノ・ドメニカリが、アンドレッティ・キャデラックのF1新規参戦に関して最終的に判断を下すのはFIA(国際自動車連盟)ではなく、F1の権利保有者であるリバティ・メディアだと主張した。

■大多数の既存チームはアンドレッティ・キャデラックの新規参入に反対

F1統括団体であるFIAの会長を務めるモハメド・ベン・スレイエムは、2025年に11番目のF1チームとして新規参戦を目指しているアメリカのアンドレッティ・キャデラックを歓迎する立場をとっている。

だが、現時点においてはF1オーナーのリバティ・メディア、そして既存のほとんどのF1チームがそれに反対している。

単純に言えば、チーム数が増えれば自分たちがF1収益の中から得る分配金が目減りしてしまう可能性が高いためだ。そして、チームの収益性が悪化すれば、チームの株価などにも影響が及ぶ可能性がある。

■チーム数が増えればリスクが増すとハースのボス

例えば、小規模なプライベートF1チームであるハースは、仮にアンドレッティ・キャデラックの参戦が認められれば、F1唯一のアメリカンチームという地位も失うことになる。

ハースのチーム代表を務めるギュンター・シュタイナーは、新型コロナウイルスのパンデミックに苦しめられた2020年に言及しながら、次のように語っている。

「2020年には、我々は生き残りをかけて戦った。もしもチーム数が増えることを許せば、物事がうまくいかないときに我々が失敗してしまうリスクがより大きくなってしまうよ」

■「最善のことをしている」と主張するFIA

こうした中、ベン・スレイエム会長は、オーストリアの『Kronen Zeitung(クローネン・ツァイトゥング)』紙に次のように語っている。

「駆け引きはやめよう。それは金のためだ」

「我々はスポーツの長期的な持続可能性のために最善のことをしていると確信している」

■最終的決断をするのはFIAではなくF1だとドメニカリ

だが、2020年から最高責任者としてF1を率いている58歳のドメニカリは、現在行われているアンドレッティ・キャデラックとの商業的交渉の結果、その参入の可否を最終的に決定するのはリバティ・メディアのF1商業権管理運営団体であるFOM(フォーミュラ・ワン・マネジメント)だと明言している。

かつてフェラーリのチーム代表を務めていたことでも知られるドメニカリは次のように主張している。

「以前も申し上げた通り、我々はFIAの新しいチームエントリープロセスに関する指摘には留意している。我々は残りの申請の利点に関して、これから我々独自の評価を行うことになる」。

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