元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーによれば、3年連続でF1チャンピオンとなったマックス・フェルスタッペン(レッドブル)や、最近非常に好調を示しているマクラーレンのランド・ノリス、オスカー・ピアストリといった優れた若手ドライバーは、これまでのF1の常識を覆しているという。
■フェルスタッペン、ノリス、ピアストリが2戦連続で表彰台に
鈴鹿で行われた今季のF1第17戦日本GPと、それに続いて行われた第18戦カタールGPでは、同じ顔ぶれが表彰台に上っている。
鈴鹿では優勝がフェルスタッペン、2位と3位にはマクラーレンのノリスとピアストリが続いた。そして、先週末のカタールでは、そこで3年連続でのドライバーズタイトル獲得を決めたフェルスタッペンがやはり表彰台の中央に立ち、2位ピアストリ、3位ノリスという順だった。
とりわけ、オーストラリア人ドライバーであるピアストリは、土曜日にカタールで行われたスプリントではポール・トゥ・ウィンを飾っており、今年F1デビューしたばかりのルーキーとは思えない活躍を見せている。
■この3人にこれまでの常識は当てはまらない
1984年から1997年にかけてF1で通算200レースに出走し、10勝をあげた記録を持つ64歳のベルガーは、カタールGPの1週間前に26歳になったばかりのフェルスタッペン、23歳のノリス、22歳のピアストリに言及しながら母国オーストリアの『Servus TV(セアヴスTV)』に次のように語った。
「これまでずっと、F1であらゆることに慣れるには1年、2年もしくは3年は走る必要があると言われてきた」
「悪いが、そんなのはでたらめだ!」
「乗って走りさえすればいいんだ。マックス・フェルスタッペンはすぐに速かったし、ランド・ノリスもすぐに速かった。そして今はピアストリだ」
「彼らにはずば抜けた才能があるよ」
■フェルスタッペンのようなドライバーには会ったことがない
そう語ったベルガーだが、その中でもひときわずば抜けた存在なのがオランダ出身のフェルスタッペンなのは間違いないと考えているようだ。
「この男が、わずかなミスもなく、非常に多くのレースをトップでフィニッシュするのは魅力的でセンセーショナルなことだ」
今季もここまでにすでに14勝をあげており、残りの5レースであと1勝すれば自身が持つシーズン最多勝利記録に並び、もし2勝以上すれば、その記録を塗り替えるとともに、1シーズンにおける勝率でも歴代トップに躍り出ることになるフェルスタッペンについてそう語ったベルガーは、次のように付け加えている。
「それに、彼は信じられないほど好感の持てるヤツなんだ。彼のようなドライバーにはほとんど会ったことがないよ。いつも答えを返してくれるし、常に忍耐強くて親切だ。マックスはとことんいいヤツだよ」