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レッドブル首脳が2026年F1シーズンに自信「我々のエンジンはライバルたちを大きくリードしている」

2023年08月16日(水)19:23 pm

レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は、現在自分たちが取り組んでいる2026年仕様F1エンジンプロジェクトはアウディやフェラーリを「大きくリードしている」と考えているようだ。

■2026年からエンジン地図が大きく変わるF1

2026年には新F1エンジンレギュレーションが導入されることになっている。パワーユニットと呼ばれるハイブリッド方式エンジンの基本構造に大きな変化はないものの、現在使用されているコンポーネントのうちMGU-H(熱エネルギー回生システム)が廃止されるとともに、使用される燃料は100パーセント持続可能な合成燃料に限られることになる。そして、パワーユニットが発生するパワーのうち、電気エネルギーによる発生するパワーの割合がこれまでよりも大幅に高められることになっている。

そして、その新エンジンレギュレーション導入に伴ってドイツのアウディがエンジンサプライヤーとして2026年から正式にF1に参入し、今季までアルファロメオと呼ばれているザウバーを自分たちのワークスチームとすることになっている。

また、現在ホンダエンジンを搭載しているレッドブルは、2026年からは自社製造エンジンに切り替えるとともにアメリカのフォードと提携することになる。そして、ホンダは新たにアストンマーティンのワークスエンジンサプライヤーとしてF1活動を正式に再開することになっている。

つまり、2026年以降は、フェラーリ、メルセデス、ルノー、ホンダ、アウディ、レッドブル(フォード)の6社がエンジンメーカーとしてしのぎを削り合うことになるわけだ。

■レッドブル製エンジンはライバルたちより優れているとマルコ

こうした中、初めてF1エンジン製造に取り組むことになるアウディや、レッドブルに関しては、当初は苦戦を強いられることになる可能性があると考えている関係者も少なくないようだ。

しかし、マルコは、自分たちのエンジン製造部門であるRBPT(レッドブル・パワートレインズ)での準備は非常に順調に進んでおり、ライバルたちに後れをとることはないと考えているようだ。

「私は我々が技術的に後れをとっているとは思っていないよ。我々はフェラーリ、メルセデス、ルノー、コスワースから(エンジン部門に)人材を引き入れているからね」

『Motorsport-Total.com』にそう語ったマルコは、次のように続けた。

「我々にはこのセクターでのパートナーとしてフォードがいる。内燃エンジンには絶対的トップ人材がいる。そして、電気部門には2人の非常に優れた人材がいるんだ」

「8月には、MGU-K(運動エネルギー回生システム)とバッテリーを搭載した完全な燃焼エンジンを作動させている。そこでは、我々はアウディよりもはるか先、フェラーリよりもはるか先を行っており、メルセデスとはほぼ同等だよ」

■エンジンルール修正の必要性を主張するレッドブル

その一方で、レッドブルは2026年に導入される新F1エンジンレギュレーションに修正を加えることを提案している。

現F1チャンピオンであるマックス・フェルスタッペンは、シミュレーターで新レギュレーションによるF1マシンでの走行を試した後、ドライバーたちが長いストレートを走行する際にシフトダウンすることを余儀なくされるかもしれないという懸念を示している。

電気パワーの割合が高められることから、F1マシンは走行中にMGU-Kによってバッテリーに充電することが求められるが、フェルスタッペンによれば、シミュレーションでは通常のブレーキングだけではレースを戦う上で必要となる電力を生み出すことができず、ストレートで強いエンジンブレーキをかける必要さえ出てくる可能性があるというのだ。

「我々は情熱的なレーサーだし、それを気にかけているよ」

元F1ドライバーでもある80歳のマルコはそう語ると、次のように付け加えている。

「我々は金持ちになるためにF1にいるわけではない。再び本当にいいスポーツができるようになって欲しいと思っている。そこに我々の懸念があるんだ」

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