2026年に新たなF1エンジンレギュレーションが導入されるのを機に、フォルクスワーゲン傘下の自動車会社であるアウディがエンジンサプライヤーとしてF1活動を開始することになっている。
そして、アウディは、現在はアルファロメオというチーム名称でエントリーしているザウバーと提携することになっており、2026年にはザウバーがアウディのワークスチームとなることが決まっている。
現在、スイスに拠点を置くザウバーのチーム代表を暫定的に務めているアレッサンドロ・アルンニ・ブラヴィによると、アウディはすでに2026年に向けた準備に集中しているという。
■アウディF1プロジェクトがニール・ジャニを開発ドライバーに起用
そのアウディは今週、2026年に向けたF1プロジェクトの開発ドライバーとしてスイス出身のニール・ジャニと契約したことを発表している。
現在39歳のジャニは、かつてレッドブルのジュニアドライバーであり、2006年にはトロロッソ(現アルファタウリ)のテストドライバーを務めた経験を持っている。
そのジャニのアウディF1プロジェクトでの最も大きな役割は、シミュレーターによる2026年仕様F1エンジンのテストになるようだ。
■アウディとザウバーはそれぞれの仕事に集中
48歳のイタリア人であるブラヴィによると、アウディはすでに2026年に使用されることになるエンジンの開発作業を懸命に進めているという。
「我々は現在と未来のことを考えて仕事をしているところだ。未来は今作られているよ」
スペインの『El Mundo Deportivo(ムンド・デポルティーボ)』にそう語ったブラヴィは、ザウバーにおいても、アルファロメオとして2023年F1シーズンを戦いつつ、2026年に向けた計画の策定にも取り組んでいることを認めている。
「その数年間、我々がチームとして最適な仕事をして向上することができなければ、2026年に競争力を発揮できると考えることなどできないよ」
48歳のブラヴィはそう語ると、次のように付け加えている。
「同時に、アウディはエンジンプロジェクトに集中している。干渉はないし、我々はどちらも自分が集中すべきものに集中しているよ。我々はマシンに、アウディはエンジンにね」。