フェラーリのカルロス・サインツが、今のところはレッドブルやアストンマーティンにレースで何かが起こるのを待つしかない状態だと認めた。
レッドブルのドライバープログラムの一員として2015年にトロロッソ(現アルファタウリ)でデビューしたスペイン出身のサインツだが、その後2017年のF1第17戦アメリカGPからルノーに移籍。そして2019年からマクラーレンで2年間を過ごした後、2021年からフェラーリでドライバーを務めている。
■今のフェラーリに自力での優勝争いは無理
その現在28歳のサインツは、2023年のフェラーリF1マシンのパフォーマンスには失望していることを認めている。
「レッドブルの速さ、そしてアストンマーティンのようにほかのチームがすごく改善してきたことには驚かされたよ」
「今のレッドブルのアドバンテージを考えると、僕たちが勝利を目指して戦うためにはかなりの改善が必要なのは事実だよ」
自身のスポンサーであるスペインのビール・ブランド『Estrella Galicia(エストレヤ・ガリシア)』のイベントでそう語ったサインツは、次のように付け加えた。
「現時点では、彼ら(レッドブル)に、そしてアストンマーティンもだけど、レースで何かが起こる必要があるということだよ。僕たちは自分たちが手にしているものに集中するだけさ」
■ペナルティーへの異議申し立ては却下
前戦オーストラリアGP決勝では、サインツが終盤のリスタートの際にフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)と接触したサインツに5秒ペナルティーが科され、ポイント圏外へと脱落してしまっていた。
フェラーリではそのペナルティーに対して異議申し立てを行っていたものの、今週、FIAはそれを却下。オーストラリアGPでのサインツの12位フィニッシュが確定している。
「もしオーストラリアでのペナルティーがなかったら、僕たちは貴重な12ポイントを獲得できていたはずなんだ。結局彼らはそれをまだ僕に返してくれていないけれどね」
そう語ったサインツは、次のように付け加えた。
「でも、それが現実だよ」
サインツはここまでの3レースで合計20ポイントを獲得しており、現時点では38ポイントを獲得しているルイス・ハミルトン(メルセデス)に次ぐランキング5番手に位置している。