ルイス・ハミルトン(メルセデス)は、今年のレッドブルF1マシンは史上最速レベルだと感じているようだ。
●【2023F1第2戦サウジアラビアGP】正式な決勝レースのタイム差、周回数
■サウジアラビアでも圧勝したレッドブル
マックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレスを擁するレッドブルは、今季の開幕戦バーレーンGPに続き、先週末にジェッダ・コーニッシュ・サーキットで行われた第2戦サウジアラビアGPでも1-2フィニッシュを達成し、その強さを改めて印象づけた。
しかも、予選でもレッドブルが1-2を達成していた開幕戦とは違い、サウジアラビアGPではドライバーズタイトル3連覇を目指すフェルスタッペンがマシントラブルにより予選Q2でタイムを刻むことができず、15番グリッドから決勝をスタートしなければならない状況に置かれていたにもかかわらずだ。
ポールポジションを獲得したペレスは、決勝スタートで2番グリッドスタートだったフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)にいったん先行を許すものの、その後コース上で追い抜き返し、最後までトップの座を譲ることなくF1通算5勝目をあげている。
また、15番グリッドスタートのフェルスタッペンも次々にほかのマシンたちをオーバーテイク。ペレスには5秒ほど及ばなかったもののファイナルラップでファステストを記録。3位でフィニッシュしたアロンソには15秒ほどの差をつけている。
■今年のレッドブルは史上最速レベル
「僕はあれほど速いマシンはこれまで見たことがないよ」
開幕戦と第2戦をいずれも5位で終えたハミルトンは、今年のレッドブルF1マシン『RB19』についてそう語ると、次のように続けた。
「僕らが速かったときでもあれほどではなかった」
「このマシンは僕が今まで見た中で最も速いと思う。とりわけ他のマシンと比べればね。その方法や理由は僕にはわからない。だけど、ものすごく速く僕を追い抜いていったよ」
15番グリッドからスタートしたフェルスタッペンが自分をオーバーテイクしていったときのことに言及しながらそう語ったハミルトンは、次のように付け加えている。
「あれほど大きな差があったのだから、ブロックする気にすらならなかったよ」
■「まだ望みはある」とハミルトン
ハミルトンは、現時点ではレッドブルとの間に非常に大きな差があることを認めつつも、今後その差を縮めていくことができるだろうとも考えているようだ。
伝えられるところによれば、メルセデスは昨年から導入している「ノー・サイドポッド」と呼ばれるユニークなマシンコンセプトをついにあきらめ、よりレッドブルのコンセプトに近いマシンに修正することを決めたようだ。
「レッドブルが成し遂げたことを賞賛しないとね」
「彼らがライバルたちとの間に築いたギャップは、2014年のメルセデス以来最も大きいんじゃないかと思うよ」
「これは深刻なギャップだし、誰もがもっと懸命に頑張る必要があると思う」
「冬の間に正しい決断ができなかったことは僕たちもわかっている。だけど、通常よりも早く、ある程度挽回できると思うよ」
通算7回のドライバーズタイトル獲得記録を持つ38歳のハミルトンはそう語ると、次のように付け加えた。
「だから、まだ望みはあるよ」