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【公式声明】ハースF1、米国公共放送の報道を否定「ロシア代理店と自発的に契約解除し、ウクライナ侵攻後の取引はない」なぜ税関の輸出記録が?

2023年03月16日(木)18:00 pm

3月14日(火)、ハースF1チームはロシアとの関与に関する『PBS』の記事に対して、以下の公式声明を発表した。

ハースF1チームのオーナーであるジーン・ハース氏が創業し、唯一の株主でもあり社長を務めているハースオートメーション社は、ロシアのウクライナ侵攻後にロシアの代理店と自発的に契約解除しており、工作機械を直接出荷していたのはウクライナ侵攻前であり、この記事を否定するものだ。

『PBS』はアメリカの公共放送サービス(Public Broadcasting Service)で、非営利・公共放送ネットワークだ。

■ハースF1チーム公式声明「ロシア代理店と自発的に契約解除し、ウクライナ侵攻後の取引はない」

ハースF1チームは、全米発で世界中に報道されたこの件について、報道を全面的に否定する以下のプレスリリースを発行した。

3月14日(火)、『PBS』は、当社のチームパートナーであるHaas Automation(ハースオートメーション)社が、米国の輸出管理および制裁規制に違反してロシアに機械や部品を直接提供していたとの疑惑を伝える記事を掲載した。

ハースオートメーション社の声明にあるように、この話は、全体的な印象も、多くの特定の記述も単に虚偽である。

【重要なポイント】
・ハースオートメーションは、米国政府の輸出規制を完全に遵守しており、これまでもそうだった。
・2022年3月3日以降、ハースオートメーション工場からロシアへの機械の出荷がない。
・この記事で言及されている18台の機械は、ロシアのウクライナ侵攻前にハースオートメーション社の工場を離れた。
・ハースオートメーションは、米国の制裁措置によって要求されたことのないロシアの代理店との関係を、自発的に終了することを選択した。
・ハースオートメーションは、ロシアから身を守るウクライナとその国民を完全にサポートしている。

2022年3月3日、ロシアによるウクライナ侵攻の直後、ハースオートメーションは、ロシアとベラルーシの唯一の既存独立ディストリビューター(卸売業者)『Abamet Management(アバメット・マネジメント)』社との関係を全面的に終了した。その日以来、ハースはアバメットやロシアの誰に対しても、機械、部品、ソフトウェアを販売・出荷していない。この重要な事実は、放送前に『PBS』の記者に明らかにされた。

ハースオートメーション社は、30年以上にわたって機械を製造しており、現在、世界中で20万台以上のハース社の機械が使用されている。この間、ハース社は米国の輸出管理・制裁規制を厳格に遵守し、これらの規制が意図する米国の政策目標をさらに強力に支持してきた。

■公共放送サービス『PBS』は「税関の出荷記録がある」と主張

ハースF1チームが発表した上記プレスリリースより詳細に説明がされているハース公式サイト『haascnc.com』には、次のように書かれている。

「さらに、3月にアバメット社との関係を解消した際、ハース社はアバメット社からの既存の機械受注50台を自主的にキャンセルした。しかし、このような受注は当時の米国の輸出管理および制裁規制の下では許容されていたかもしれない」

「『PBS』の報道では、ハースが2022年3月にアバメット社との関係を解消したことは認めつつも、税関の記録から「その説明は疑わしい」と主張しており、「昨年3月4日から10月にかけてハースから直接ロシアに少なくとも18回、280万ドル相当の出荷が行われた」と主張しているが、これは完全なデマで、ハースは2022年3月3日以降、ロシアへの直接・間接販売や出荷を全くしていない」

■ハースオートメーション社は他の代理店から送られた可能性と主張

『PBS』は3月4日以降の税関記録を主張しているが、ハース社はそれを否定。いったいどうなっているのか?

ハース公式サイト『haascnc.com』に書かれた詳細な経緯を示した声明によると、契約があった3月2日以前にアバメット社がハース社の工場から商品を受け取っていて、多数の機械とスペアパーツを所有、権原、管理しており、ハース社の管理下にはなかったという。

2022年3月3日以降にハース社製の機械や部品の出荷があったとしたら、「その出荷はハース社が知らないところでアバメット社またはハース社の世界中の多数の顧客(代理店など)のいずれかによって行われたことになる」と説明している。

「そのような出荷は、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻後、ハース社の明白な方針に直接反して行われたことになるだろう」

またハース社だけではなく、ハースF1チームにおいても、コストをかけてでもロシアとの関与を自発的に解除したことを主張している。

「アバメット社との関係を解消し、ロシアへのハース製品の輸出・再輸出を禁止したことに加え、ハース社は数百万ドルの費用をかけて、ロシア企業によるハースF1レーシングチームのスポンサーシップを解消した」。

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