今季からフェラーリのチーム代表を務めているフレデリック・バスールが、最近さまざまな噂がささやかれているフェラーリの内部問題に関してコメントした。
■フェラーリCEOとの間に問題はない
まずバスールが強調したのは、イタリアの名門スポーツカーメーカーであるフェラーリのCEOを務めるベネデット・ヴィーニャとの対立の噂は間違っているというものだ。
「ここまでのところ、非常にいい組織になっているよ」
そう語ったバスールは、ヴィーニャとの関係にも何の問題はないと次のように主張した。
「彼はあらゆるテーマにおいて支援してくれるし、文句は言えないよ」
■人材流出は「普通のこと。去る者もいればやってくる者もいる」
また、フェラーリからは、車両コンセプトの責任者であったダビッド・サンシェズを含むトップ人材がすでに離脱したことも明らかとなっている。
バスールはその話題に関して詳しいことは語ろうとせず、次のようにコメントするにとどめている。
「契約の詳細について話すつもりはない。しかたのないことさ。私はダビッドの幸運を祈っているよ」
「大企業では人の出入りがあるのは普通のことだよ。しかし、重要なポジションにおいてこれ以上の離脱者が出るとは思っていないよ。去る者もいれば、やってくる者もいるだろうがね」
■レーシングディレクターはフェラーリにとどまる
噂では、これからフェラーリを去る可能性がある人物のひとりは、現在レーシングディレクターとしてレース現場でフェラーリの指揮をとっているフランス人エンジニアのローラン・メキーだ。
45歳のメキーは、ステファノ・ドメニカリCEOが率いるF1組織への移籍を望んでいるようだと噂されている。
しかし、バスールはそうした噂に対して次のように反論した。
「私は彼が学生だったころから知っているし、私は彼を信じているよ。彼はこの会社の将来を支える柱のひとりになるだろう」
■シモーネ・レスタのフェラーリ復帰もない
また、チーム代表兼技術トップでもあったマッティア・ビノットがいなくなったことを受け、フェラーリでは現在ハースのテクニカルディレクターを務めているシモーネ・レスタを呼び戻すのではないかとの噂もある。
現在52歳のレスタは、かつてフェラーリでチーフデザイナーを務めていた人物だ。
しかし、バスールによれば、レスタがフェラーリに復帰することはないという。
「彼はハースでいい仕事をしているよ」
そう語ったバスールは、次のように付け加えた。
「彼を呼び戻す計画はないよ」