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レッドブル首脳「メルセデスの今季F1王座獲得は現実的に無理」メルセデス「冷静に回復計画を実行中」フェラーリ代表「メルセデスはすぐに目を覚ます」

2023年03月13日(月)18:43 pm

レッドブル首脳のヘルムート・マルコは、もはや今年のメルセデスにF1タイトル獲得のチャンスはないと考えている。

■開幕戦を厳しい結果で終えたメルセデス

メルセデスは、今季のF1開幕戦バーレーンGPでは現チャンピオンチームであるレッドブルに大差をつけられたばかりか、フェラーリ、そしてフェルナンド・アロンソがステアリングを握るアストンマーティンにも先行を許すという厳しい結果となってしまった。

そのレースを7位で終えたジョージ・ラッセルが、すでに今年のF1タイトルもレッドブルが獲得するのは間違いないと語るなど、メルセデスの士気が下がってきているのも間違いないようだ。

こうした中、噂ではメルセデスが“ノー・サイドポッド”と呼ばれる独特なマシンコンセプトをついにあきらめ、近いうちに新たなコンセプトによるマシンを投入する準備を進めているようだとも言われている。

■メルセデスが主張「冷静に回復計画に取り組んでいる」

しかし、メルセデスはこのほど、ファンに向けた公開書簡という形でメッセージを発表し、その中で次のように主張している。

「我々はパニックになったり、条件反射的に反応したりするつもりはありません」

「我々は自分たちが置かれている状況について、オープンかつ非常に正直に語ってきました。そして、我々は短期的、中期的、長期的に何が必要なのかに焦点を当て、緊急かつ冷静に回復計画を構築しているところです」

「今後のレースに向けてすでに開発計画がありますし、さらに多くのことに取り組むつもりです。しかし、これは短期的な仕事ではありません。F1に特効薬はないのですから」

■小さな改良ではレッドブルに追いつけないとトト・ヴォルフ

伝えられるところによれば、早ければ今週末にジェッダで開催される2023年F1第2戦サウジアラビアGP(19日決勝)でメルセデスF1マシンに目に見える変化が現れるだろうとされている。だが、もしもレッドブルのようなスタイルのサイドポッドなどが投入されるとしても、それは5月にイモラで行われる第6戦エミリア・ロマーニャGPあたりまで待つことになるのではないかと噂されている。

「ほんの少しのダウンフォースをもたらすような平凡な改良では、レッドブルに追いつくことはできない」

メルセデスのチーム代表を務めるトト・ヴォルフはそう認め、次のように付け加えた。

「我々には大きな進歩が必要だ。なぜなら大きく離されてしまっているからね」

■メルセデスのタイトル獲得は現実的に無理

しかし、ヴォルフと同じオーストリア出身である79歳のマルコは、現在のメルセデスの問題に関してドイツの放送局『n-tv』に次のように語っている。

「1つの問題ではなく、いくつかの問題があるんだ」

「冬の間にそれが解決されなかったわけだが、私はむしろそれに驚きを感じているよ」

マルコはさらに、バジェットキャップ(チーム予算上限)という縛りがある中で、メルセデスがマシンを大きく改造するのは難しいと考えている。

「今では選択肢が限られているんだ。1年のうちに2台あるいは3台を設計することはできないよ」

「たとえ、全く新しいマシンを持ち込んだとしても、財政的な制約があるため、その後が難しくなるよ」

そう語ったマルコは、次のように付け加えた。

「この点において、私は現実的にメルセデスはもうF1タイトルには手が届かないと言えると思うよ」

■メルセデスはすぐに反撃に出るだろうとフェラーリのボス

一方、今季からフェラーリのチーム代表を務めているフレデリック・バスールは、イギリスのブラックリーを本拠地とするメルセデスが反撃に転じる可能性は高いと考えているようだ。

「メルセデスは目を覚ますだろう。それもすぐにね」

フランス出身のバスールはそう語ると、次のように付け加えた。

「サーキットのタイプが異なり、路面も異なることから、ジェッダ(今週末のサウジアラビアGP)で様相が全く異なってくる可能性もあるよ」

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