レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が、セルジオ・ペレスは自分の立場とやるべきことがはっきりとわかっていると語った。
■懸念されるフェルスタッペンとペレスの関係
レッドブルでは、少なくとも2024年までは現在のドライバーラインアップが継続されることになっている。
2021年と2022年のF1チャンピオンであるマックス・フェルスタッペンはすでに2028年までの契約を結んでおり、2021年にレーシングポイント(現アストンマーティン)から移籍してきたセルジオ・ペレスも昨年2024年まで契約を延長している。
だが、昨シーズン後半から、オランダ出身ドライバーのフェルスタッペンと、メキシコ出身ドライバーであるペレスとの間に確執が生じているのではないかとの噂もささやかれるようになっている。
レッドブルが25歳のフェルスタッペンを中心としたチームであることは誰の目にも明らかだが、33歳のペレスも自分の目標はF1チャンピオンになることだと公言しており、2023年もシーズンが進むにつれてこの2人の協力関係がうまく機能しなくなる可能性もあると考えている者もいるようだ。
■ペレスに必要なのは自分がナンバー2だと認めること
こうした中、2019年に亡くなった伝説的元F1ドライバーのニキ・ラウダを父に持つマティアス・ラウダは、ペレスは自分がレッドブルのナンバー2ドライバーであることを受け入れる必要があると主張している。
「私は何度か言ってきたが、マックスはライバルにとっては悪夢のような存在なんだ」
「私は、マックスとペレスはとてもうまくやっていると思う。しかし、もし私がペレスなら、世界最高のナンバー2になることを目指すだろうね」
母国オーストリアの『Servus TV(セアヴスTV)』にそう語ったラウダは、フェラーリで2000年から2005年にかけてミハエル・シューマッハのチームメートを務めたブラジル人ドライバーのルーベンス・バリチェロに言及しながら、次のように付け加えている。
「彼は、マックスの方が優れていることを受け入れなければならない。それはルーベンス・バリチェロとミハエル・シューマッハのようなもので、彼はそれを認めなければならないよ」
■ペレスは自分がやるべきことを知っているとマルコ
だが、ラウダと同じオーストリア出身のマルコ(モータースポーツアドバイザー)は、ペレスはすでにそのことはよくわかっていると主張している。
オーストリアの『Kleine Zeitung(クライネ・ツァイトゥング)』から、ペレスに何を期待しているかと質問されたマルコは、次のように答えた。
「F1選手権で(ドライバーズランキング)1位と2位を取ることだよ」
「それが我々の目標であり、ゴールなんだ。なぜなら、我々はまだそれを達成していないからね」
「チェコ(ペレスの愛称)は成熟したし、マックスのとなりで2年間過ごしたのに折れることがなかったのは賞賛するべきだよ」
そう語った79歳のマルコは、次のように付け加えている。
「彼ははっきりとわかっているよ。自分の立場と、自分が最も立派に見えるためには何をする必要があるのかをね」