先週3日間にわたって行われたプレシーズンテストを終え、今週末には同じバーレーン・インターナショナル・サーキットでいよいよ2023年F1開幕戦バーレーンGP(3月5日決勝)が行われる。
さまざまなメディアやF1関係者が2023年シーズンの序列を予想しているが、F1ドライバーであり、現在もF1ドライバーたちで構成される任意団体であるGPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)の会長を務めるアレックス・ブルツも今年もマックス・フェルスタッペンとレッドブルが強いのは確かだろうと考えている。
■フェラーリの弱点はデグラデーション
49歳のブルツは、レッドブルのライバルであるフェラーリの2023年型マシンの状況は「昨年と似ている」と見ているようだ。
「彼らは1周では接近することができるものの、ロングランではデグラデーション(タイヤの性能低下)が大き過ぎるんだ」
母国オーストリアの『Krone(クローネ)』にそう語ったブルツは次のように続けた。
「そこが彼らの弱点かもしれない」
「しかし、アスファルトがあまり荒れておらず、アンダーステアが少ないコースでは、レッドブルを困らせることができるだろう」
■メルセデスは「評価が難しい」
一方、ブルツは昨年ランキング3位に終わったメルセデスに関しては「最も評価が難しい」と語り、次のように続けている。
「テレビの録画を見ると、マシンがレールの上を走っているようには見えない。リアに問題があるんだ」
「たぶん、彼らはエンジンセッティングも下げて走っていたんじゃないかな」
「だが、あまりハッタリをかまし過ぎてもいいことは何もないと思うし、彼らもそれはわかっている。私は、彼らはフェラーリに少し遅れていると思うよ」
■最も進歩したのはアストンマーティン その逆はマクラーレン
そのブルツが2023年に一番大きな躍進を遂げたと考えているのはアストンマーティンだ。
「ロングランは期待できるものだったよ。私は彼らが中団グループのトップに位置すると見ているよ」
アストンマーティンについてそう語ったブルツは、「その逆がマクラーレンだね。彼らは最も大きく後退してしまっている」と続け、次のように指摘している。
「あのマシンは空気抵抗が大き過ぎるんだ」。