NEXT...F1開催スケジュール

真実は逆?ラルフ・シューマッハがアルファタウリ売却の噂に疑問符「売却は意味がない」候補のアンドレッティはF1参戦費800億か買収費1000億必要?

2023年02月28日(火)17:27 pm

最近、レッドブルがセカンドチームであるアルファタウリの売却を考えているようだとの噂がささやかれるようになっているが、ドイツ出身元F1ドライバーであるラルフ・シューマッハによれば、それは「意味をなさない」ことだという。

■F1新規参戦を目指すアンドレッティ・キャデラック

現在は10チームで争われているF1だが、そこに11番目のチームとして新規参戦することを目指しているのがアメリカのアンドレッティ・キャデラックだ。

1978年のF1チャンピオンであるマリオ・アンドレッティの息子であり、1993年にアイルトン・セナのチームメートとしてマクラーレンでF1を戦ったことがあるマイケル・アンドレッティが率いるアンドレッティ・キャデラックは、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)にすでに正式に参戦申請書類を提出したことを認めている。

■新規参戦費の大幅増額を目指す既存F1チームたち

チーム数が増えれば、F1収益の中から自分たちに分配される額が減ることを恐れる既存F1チームたちは、新規参戦チームが誕生することには反対の立場をとっていると伝えられている。

こうした中、フランスの『Auto Hebdo(オト・エブド)』は次のように報じている。

「アンドレッティ・キャデラックがFIAの選考を通過する可能性は十分にあるため、ほかのチームは新たな抑止力として、参戦費の200パーセント増額に取り組んでいると言われている」

現在FIAが定めているF1新規参戦費は2億ドル(現在のレートで約273億円)となっているが、もし仮に200パーセント増額ということになれば、新たにF1に参戦するチームはなんと6億ドル(約818億円)もの参戦費を納付することが必要となる。

■もうひとつの選択肢はアルファタウリ買収か

しかし、アンドレッティ・キャデラックにはもうひとつの選択肢があるかもしれない。それは、アルファタウリを買収することだ。

ドイツの『Speed Week(スピードウィーク)』は、「ゼネラルモーターズの助けを借りて、アンドレッティは代わりにアルファタウリを7億ユーロ(約1000億円)で買うのだろうか?」と報じている。

■アルファタウリ売却は意味をなさないとシューマッハ

だが、アルファタウリのチーム代表であるフランツ・トストと親しいことで知られるラルフ・シューマッハは、実際のところ今回のチーム売却の噂が真実だとは考えていないようだ。

「アルファタウリの従業員がこんな意味のないものを読めば、当然ながら動揺が生じるよ」

母国ドイツのテレビ局『Sky Deutschland(スカイ・ドイチュランド)』にそう語った47歳のラルフ・シューマッハは、イタリアのファエンツァに本拠を構えるアルファタウリに言及しながら次のように続けた。

「しかし、売却は現時点ではまったく意味をなさないよ」

「チームとF1の価値は、現在ますます高まってきている。アルファタウリは自分たちの場所で独自に機能しているチームだ。これから移転するのも意味がないよ。あまりにも金がかかりすぎるからね」

■逆にレッドブルとアルファタウリの関係が今後より密接に?

そう語ったラルフ・シューマッハは、今回アルファタウリの身売りの噂がささやかれるようになった本当の理由は、逆にレッドブルとアルファタウリが今後より密接に協力するようになる可能性を示唆しているのではないかと推測している。

「アルファタウリとレッドブルは常に完全に独立していた。それはチームオーナーの故ディディ・マテシッツの要望によるものだった。そこでは、シナジーは存在しないも同然だったんだ」

ラルフ・シューマッハはそう語ると、今後はアルファタウリが一層明確なレッドブルの“Bチーム”として機能することになるのではないかと次のような推測を付け加えている。

「今、すべてが再編成されているところだ」。

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック