23日(木)から25日(土)までバーレーンで開催されている2023年F1公式プレシーズンテストだが、初日の23日には現F1チャンピオンであるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が順調にトップタイムをマークした。
■テスト初日は出遅れ気味のメルセデス
だが、レッドブルの最大のライバルと目されているフェラーリとメルセデスはいまひとつで、それにフェラーリのカルロス・サインツとシャルル・ルクレールが3番手、4番手、さらにレッドブルが今季の最大のライバルとなるだろうと予想しているメルセデスは、ルイス・ハミルトンが6番手、ラッセルが9番手に終わっている。
■パフォーマンス改善可能な領域は特定できている
この結果を受け、メルセデスのトラックサイドエンジニアリングディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンは、まだ各チームのパフォーマンスに関しては「ぼんやり」した状態だと語り、次のように続けた。
「我々がどういう位置にいるのかを言うのは不可能だよ。だが、我々はすでにパフォーマンスを向上させることができるいくつかの重要な領域を特定できている」
■悪いスタートではないとメルセデスのボス
また、メルセデスのチーム代表を務めるトト・ヴォルフも次のように語り、昨年悩まされたポーポイズ現象(高速走行時にマシンが上下に振動する現象)は解決されており、2023年のF1シーズンに向けていい兆候が見られていると主張している。
「跳ね返りはない。それはいいニュースだ。いいスタート位置にいるよ」
昨年投入した“ノー・サイドポッド”というユニークなコンセプトを今季も継続投入しているメルセデスだが、ヴォルフは状況によってはそれを見直す可能性もあると示唆しており、今週のプレシーズンテストの結果いかんではメルセデスが大幅なマシンコンセプト変更を決断する可能性もありそうだ。
■アストンマーティンが今季のダークホースに?
一方、昨年はコンストラクターズランキング7位という不本意な成績に終わったアストンマーティンだが、今年アルピーヌから移籍してきた2005年と2006年のF1チャンピオンであるフェルナンド・アロンソがプレシーズンテスト初日にはフェルスタッペンとわずか0.029秒差の2番手につけ、大きな注目を集めている。
レッドブルのチーフテクニカルオフィサーを務めるエイドリアン・ニューウェイも、今年のアストンマーティンは警戒するべきだと考えているようだ。
2023年のレッドブルの主なライバルはどのチームかという質問に対して、64歳のイギリス出身エンジニアは次のように答えている。
「メルセデス、フェラーリ、そして、アストンマーティンもそうかもね」