アルピーヌのチーム代表を務めるオットマー・サフナウアーが、昨シーズン限りで2度F1王座に就いたことがあるフェルナンド・アロンソを失ったことを残念に思うかどうかはもう少し先にならないとわからないだろうと語った。
■アストンマーティンの方が“野心的”だとアロンソ
41歳となったスペイン出身ドライバーのアロンソは先週、昨年まで所属していたアルピーヌは2022年の総合4位となったことを「祝っていた」と揶揄し、それに比べ、今年移籍したアストンマーティンは「もっと野心的だ」と語り、次のように付け加えていた。
「ここでは、勝利するまで祝うことはないよ」
■アロンソも4位を喜んでいたとアルピーヌのボス
だが、2021年までアストンマーティンのチーム代表を務め、昨年からアルピーヌを率いているサフナウアーは、2022年に自分たちがレッドブル、フェラーリ、メルセデスに次ぐコンストラクターズ選手権4位となったことを祝った才にアロンソが不快感を示したようなことはなかったと語り、次のように続けた。
「彼はほかのみんなと同じように喜んでいたよ」
「今年の我々は、昨年よりももっと3位との差を縮めることができる。そして、それも祝うつもりだよ」
■アロンソがいて欲しかったとは「まだ思っていない」
2023年のアルピーヌは、エステバン・オコンとピエール・ガスリーという2人のフランス人ドライバーで戦うことになる。
実際のところ、アルピーヌとしては今年も昨年のドライバーラインアップを維持するつもりにしていた。だが、アロンソが移籍を発表したことを受けて、その後任として当時リザーブドライバーを務めていたオスカー・ピアストリの昇格を発表。だが、ピアストリはその前にマクラーレンと契約を結んでいたことが明らかとなった。
アルピーヌはなんとかレッドブルのセカンドチームに所属していたガスリーの獲得に成功したものの、当初描いていた2023年の青写真とは様相が違ってしまったのは確かだろう。
しかし、アルピーヌがアロンソを失ったことを残念に思っているのかと質問されたサフナウアーは、次のように答えている。
「今はまだそんなことはないよ。2、3か月後にまた聞いてみてよ」
それは、アロンソの方にも言えることかもしれない。今季アロンソが加入したアストンマーティンは、コンストラクターズ選手権では7位であり、少なくとも2022年の結果で比較すればアルピーヌの方が上だったのは事実だからだ。
■「本当のテスト」は2024年だとサフナウアー
「2週間、あるいは3週間もすればわかるだろうね」
微笑みを浮かべながらそう語った58歳のサフナウアーは、次のように続けた。
「だが、私に言わせれば、本当に試されるのは2023年ではなく、2024年だよ。彼らもそのときにはレッドブルやメルセデスを真似るのではなく、自分たちでアイディアを考え出さなければならないからね。それが本当のテストになるんだ」