新タイトルスポンサーを迎えたハースの2023年の目標は、コンストラクターズ8位から6位に浮上することだという。
ハースは1月31日(火)に、2023年型F1マシンに施される新たなカラーリングを発表した。昨年までは白地に赤と黒が施されていたハースF1マシンだが、今年は黒がベースカラーとなり、そこに白と赤がアクセントとして設けられている。黒い部分が増えたことにより、昨年のマシンよりも精悍なイメージになったと言えるだろう。
■カラーリングのベース車は2022年型マシン
しかし、もちろん今回ハースが発表したのはカラーリングだけであり、そこに2023年型マシンのヒントを探そうとしても無理であることは間違いない。
ドイツのモータースポーツ専門誌である『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によれば、今回発表されたカラーリング画像は、昨年のハースF1マシンの「基本形」を再現したバーチャルカーだという。
「チームに問い合わせたところ、昨年のハースとの違いは、グラフィックデザイナーの芸術的な自由度の問題に過ぎないことが確認された」と『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は付け加えている。
実際のところ、今回のハースに続いて今後続々と各チームが2023年型マシンを発表することになっている。だが、シーズン開幕までできるだけ自分たちの手の内を見せたくないと考えるのがF1チームであり、ハース同様カラーリングだけを発表することになるチームも多いようだ。
各チームの2023年型F1マシンの本当の姿が確認できるのは、バルセロナで23日(木)から3日間にかけて行われる公式プレシーズンテストまで待つ必要があるかもしれない。
■新タイトルスポンサーと共に臨む2023年シーズン
ともあれ、今年のハースF1マシンのカラーリングでひときわ目を引くのは、新たにタイトルスポンサーとなった『MoneyGram(マネーグラム)』のロゴだろう。
2022年シーズン開幕直前に、ロシアのウクライナ侵攻の影響を受けてそれまでタイトルスポンサーを務めていたロシアの『ウラルカリ』との契約を解除していたハースにとって、新たなタイトルスポンサーを獲得できたことは2023年シーズンに向けて非常に心強いことであるのは間違いないだろう。
ドイツの『Bild(ビルト)』紙は、マネーグラムはウラルカリよりも多くの資金をハースに持ち込むようになるはずだとしており、これまでバジェットキャップ(チーム予算上限値)にまで到達することがなかったハースの予算が2023年はそのレベルにまで達するだろうとしている。
■2023年の目標はランキング6位浮上
しかし、ハースのチーム代表を務めるギュンター・シュタイナーは、コンストラクターズランキング8位で終わった2022年シーズンの問題は資金だけではなかったと認めている。
「我々はもっとマシンをスリムにするべきだったんだ」
『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』にそう語ったシュタイナーは、2023年の目標はより野心的なマシン開発によってランキング6位浮上を目指すことだと付け加えている。
昨シーズン限りでミック・シューマッハを放出したハースは、今季はケビン・マグヌッセンとニコ・ヒュルケンベルグという2人のベテランドライバーで戦うことになる。