ハースF1のチーム代表を務めるギュンター・シュタイナーが、ミック・シューマッハの叔父であるラルフ・シューマッハのこれまでの発言に対して反撃を行った。
■対立していたシュタイナーとラルフ・シューマッハ
2022年シーズン中に、シュタイナーが2年目のF1シーズンを迎えていたミック・シューマッハのパフォーマンスを批判したこともあり、メディアはハースがミック・シューマッハと2023年の契約を結ぶことはないだろうと報じるようになっていた。
そして、ラルフ・シューマッハはそれに対してシュタイナーの姿勢を公然と批判していた。特に、シュタイナーがなかなか2023年のドライバーラインアップを発表しようとしなかったことから、それはいたずらにミック・シューマッハの今後に向けた選択肢を奪うものだと主張していた。
■わざと遅らせていたわけではないとシュタイナー
シュタイナーは、そうした経緯を振り返りながら、ドイツのスポーツ専門誌『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』に次のように語った。
「我々は3か月間何のゲームもしてはいなかったんだ。自分たちがどうするつもりか知っていながら、それを彼に伝えなかったというようなことはね」
「我々は何がベストなのかを見極めるために長い時間をかけて検討していたし、それに時間がかかったんだ。それは遅らせたということではないよ」
だが、シュタイナーも2023年に向けて不透明な状況が続いたのは、ミック・シューマッハにとっては落ち着かないものだったことを認めている。
「もちろん、彼は何かを疑っていただろう。彼も月の裏側に住んでいるわけではないからね」
■ラルフは戦いを「公の場」に持ち込もうとしていた
しかし、シュタイナーは、それでも現在母国ドイツのテレビ局『Sky Deutschland(スカイ・ドイチュランド)』で解説者を務めているラルフ・シューマッハのさまざまなコメントは行きすぎだったと考えている。
ラルフ・シューマッハは「公の場で争いを起こしたかった」のだと指摘したシュタイナーは次のように続けた。
「私はそんなことに興味はないよ。私は自分のやることをしている。そして、彼は何でも自分が言いたいことを言うことができる。私は自己PRをする人間ではないし、それに答えることに興味はないんだ」
「私の決断は、ラルフの態度には全く影響されなかったよ」
■ハースはヒュルケンベルグと契約、ミックはメルセデスのリザーブか
いずれにせよ、ハースは2023年にケビン・マグヌッセンのチームメートを務めるドライバーを決めるのにかなりの時間をかけたのは事実だ。ハースが2019年までルノーのフルタイムドライバーを務めていたニコ・ヒュルケンベルグとの契約を発表したのは最終戦アブダビGPが開幕する前日のことだった。
そして、来季のシートを確保できなかったミック・シューマッハに関しては、最近の報道によれば、メルセデスがリザーブドライバーとして起用する可能性が高いと考えられている。