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F1に新たな“レッドブル時代”到来か?カギを握るのは予算オーバーへのペナルティ

2022年10月26日(水)21:19 pm

2022年のF1はレッドブルがドライバーズタイトルとコンストラクターズタイトルの両方を手にした。これはセバスチャン・ベッテル(現アストンマーティン)を擁して2010年から2013年にかけて4連覇を達成して以来のことだ。

ドイツ出身の元F1ドライバーであるラルフ・シューマッハは、F1はこれまでのメルセデスに代わってレッドブルが圧倒的に支配する新たな時代を迎えるだろうとしており、少なくとも現在の技術レギュレーションが基本的に継続される2025年までそれが続くのは間違いないだろうと考えている。

■レッドブル独走を阻むつもりだとルクレール

もちろん、フェラーリのシャルル・ルクレールは、そうならないことを望んでいる。

ルクレールは、先週末に行われた今季のF1第19戦アメリカGP決勝後に次のように語った。

「そうならないように僕は全力を尽くすつもりだし、もちろん、僕たちはチームとしてそうならないように取り組んでいるところだよ」

■レッドブルとフェラーリを追いかけるメルセデス

2014年から昨年まで8年連続でコンストラクターズチャンピオンとなったメルセデスに所属するルイス・ハミルトンも、レッドブルが2023年も強さを発揮するのは間違いないだろうと認めている。

「来年を迎えても、また彼らが優勢なら、そうなるだろうね」

通算7回F1ドライバーズタイトルを獲得した実績を持つハミルトンはそう語ると次のように続けた。

「だけど、フェラーリは予選ではずっと彼らより速かった。だから、彼らに必要なのはレースペースを向上させることだ。そうすれば彼ら(レッドブル)と同じ域に行けるはずだよ」

「僕たちはもっともっと大きな歩みと急な坂を登ることが必要だと思う。だけど、それが不可能ではないことを願うよ」

■レッドブルの牙城は当面崩せないだろうとラルフ・シューマッハ

しかし、ラルフ・シューマッハは、今年のレッドブルの勢いとバジェットキャップ時代の制約を考えると、2023年以降もレッドブルがF1を完全に支配する可能性が高いと考えている。

「これから、レッドブルは新しい時代を形成することができるよ」

母国ドイツのテレビ局『Sky Deutschland(スカイ・ドイチュランド)』にそう語った47歳のラルフ・シューマッハは次のように続けた。

「それはF1にとっては少しばかり問題だろうね。なぜなら、一度リードしてしまうと、コストキャップ(予算上限)があるためにほかのチームが再び追いつくのが難しくなるからね」

「でも、来年はフェラーリがレッドブルをもっと苦しめることができるだろうと期待しているし、メルセデスも再び力を上げてきている。だけど、2023年には、レッドブルが倒すべきチームであることは間違いないよ」

2016年のF1チャンピオンであるニコ・ロズベルグも、近い将来ライバルF1チームたちがレッドブルに近づくことは「間違いなく非常に難しいだろう」と語っている。

■予算オーバーのペナルティがレッドブルの足かせに?

レッドブルのライバルたちにとっての希望のひとつは、2021年のチーム予算上限をオーバーしていたことが明らかとなってレッドブルに対するペナルティが、その勢いを削ぐのに十分なほど厳しいものになることだろう。

2年連続でF1チャンピオンとなったマックス・フェルスタッペンの母国オランダでジャーナリストを務めるエリク・ファン・ハーレンは『De Telegraaf(テレグラーフ)』に次のように語っている。

「私は、レッドブルとFIAの間ではすでに合意があると考えており、水曜日(26日)か木曜日(27日)には発表されると思う」

「私は罰金と来シーズンの風洞時間の短縮だと予想している。それは彼らにとってかなりの罰になるだろう。コンストラクターズチャンピオン(レッドブル)はすでに風洞での時間は最も短いから、それに加えてペナルティを受けるとなると、大きなハンディキャップとなり得るからだ」

一方、アストンマーティンにも2021年のバジェットキャップにおいて“手続き上”の違反があったことが明らかとなっているが、チーム代表を務めるマイク・クラックは、この問題は「数日中に」解決するだろうと述べている。

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