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フェルナンド・アロンソがレッドブルの予算超過問題にコメント「グレーゾーンを利用して戦うのがF1の本質」

2022年10月21日(金)18:46 pm

2005年と2006年のF1チャンピオンであるフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)が、これまでのF1チャンピオンは誰もがレギュレーションの“グレーゾーン”をうまく利用していたと語った。

■レッドブルの予算超過問題に新たな進展

最近、レッドブルが2021年のバジェットキャップ(チーム予算上限)に“軽微な違反”があったと指摘されたが、今季のF1第19戦アメリカGP(23日決勝)の舞台となるオースティンでは、FIAがレッドブルに対してペナルティに関する協定案を提示したようだと報じられている。

今後、レッドブルとしては、FIAから提示されたペナルティを正式に受け入れるか、あるいは異議を唱えるかのどちらかを選択することになるだろう。ただし、それによってさらなる調査が行われた結果、レッドブルにさらに重い罰則が科せられる可能性もある。

レッドブルはアメリカGPの初日となる金曜日の朝に記者会見を開くことになっており、そこでこの問題に対する対応などについて明らかにするのではないかと考えられている。

■レッドブルに厳しい処分を望むライバルたち

実際のところ、レッドブルのライバルチームの首脳たちやドライバーたちの中には、レッドブルに厳しい制裁を求める声が多いのは事実だ。

例えば、昨年までメルセデスでルイス・ハミルトンのチームメートを務めていたバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)はこの件について次のように語っている。

「僕個人としては、厳密で厳しいペナルティになることを望んでいるよ。だって、ルールはルールだからね」

「僕も昨年は戦いに加わっていたけれど、ほんの数ポイントの差でドライバーズタイトルを逃した。そして、数百万ドル(約数億円)はすごく大きな違いを生むよ」

■ライバルたちは“偽善的”だとフェルスタッペン

もちろん、レッドブルに所属する2人のドライバーは全く異なる意見を持っている。

鈴鹿で行われた日本GPで2年連続となるF1チャンピオンに輝いたマックス・フェルスタッペンはライバルたちを「偽善」だと非難している。

「これがF1というものなんだ」

9月末に25歳になったばかりのオランダ出身のフェルスタッペンはそう語ると、次のように付け加えた。

「誰もがライバルを可能な限り批判するんだ。だけど、僕はこれが問題だとは思っていないよ」

フェルスタッペンのチームメートであるセルジオ・ペレスもアメリカGPの舞台となるオースティンのCOTA(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)で次のように語った。

「最終的には事実が明らかになるだろうし、人々はそれを見て、状況を理解することになると思うよ」

■グレーゾーンを利用するのがF1の本質だとアロンソ

こうした中、これまでのF1キャリアにおいて多くのF1スキャンダルに巻き込まれてきた経験を持つ41歳のアロンソは、この種の論争は実際のところ「常にF1の一部だった」と語り、次のように続けた。

「コスト上限は新しいものだけど、これまでもずっと探ることができるものはあったんだ。グレーゾーンがね」

「タイトルを獲得してきた人たちは、常にグレーゾーンを利用することでそうしてきたんだ。そして、ほかのチームがそれをコピーしてそのレベルに到達したり、あるいは、数レースだけ許されて、その後禁止されたりしたよ」

「それがF1の本質なのさ」

■F1チームはみんな違法スレスレで戦ってきた

アロンソは、ライバルの多くが「偽善的」であるというフェルスタッペンの意見に同意しているようだ。

「ほかのチームを驚かせるような要素を利用しなかったチャンピオンチームなんて、僕の記憶にはないよ」

そう語ったアロンソは、「ブラウンGP、2012年のレッドブル、メルセデスの優位性」はみんなそうだったと示唆し、次のように続けた。

「フェラーリは、2019年に誰もが合法ではないと知っていたものを使って2勝した。そして、何も起こらなかった。あの2勝はそのままだ」

「あのエンジンでF1タイトルを獲得していたら、と想像してごらんよ」

シーズン終了後にFIAとフェラーリが秘密の合意を結んだことが大きな批判を呼んだ2019年のフェラーリF1エンジン問題に言及しながらそう語ったアロンソは、次のように結んでいる。

「結局、僕は権力を持っている人たちを信頼するよ。僕はただのドライバーだからね」。

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