フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットが改めて、自分たちには“ナンバー1ドライバー”という考え方はなく、ドライバーのシャルル・ルクレールとカルロス・サインツは平等に処遇していると主張した。
■フェラーリ会長がナンバー1はルクレールだと示唆
実際のところ、ビノットは以前からフェラーリにはナンバー1ドライバーやナンバー2ドライバーは存在しないと主張し続けていた。
ところが、フェラーリの地元で行われた第16戦イタリアGPの舞台となったモンツァにおいて、フェラーリ会長のジョン・エルカーンが、フェラーリは「シャルル・ルクレールをポールポジションに置いて」2026年までにタイトル獲得を目指していると発言したことがメディアに取り上げられていた。
ビノットはこのほど、そのエルカーンの発言は、サインツがチームのナンバー2であることを意味するものではないとテレビ局『Sky Italia(スカイ・イタリア)』に次のように語った。
「我々の会長が言いたかったのは、現在のシーズンを見れば、シャルルは平均してカルロスより速く、ポールポジションも彼の方が多いということだったのだと思う」
「目標はF1選手権を制することであり、それはどちらのドライバーにも言えることだ」
■少なくともシーズン序盤は同じチャンスを与える
ビノットはまた、現在ドライバーズランキング2番手につけているルクレールに32ポイント差をつけられてランキング5番手に位置しているサインツを次のように擁護した。
「カルロスは強いレーシングドライバーだと思う」
「彼は過去何年にもわたってそれを証明してきたし、今シーズンも再びそれを証明しているところだ」
「彼は日曜日にはいつも多くのポイントを獲得しているし、勉強熱心で速さもある。だから、チームとして2人のドライバーに同じチャンスを与えることがフェアなんだ。少なくともシーズン序盤にはね」
しかし、フェラーリのドライバーのうちどちらかにタイトル獲得のチャンスが大きくなった場合には、最終的にチームオーダーを出す可能性もあるとビノットは示唆している。
「必要が生じてくれば、ある時点でどちらが勝つチャンスが大きいかを決めることもできるだろう」とビノットは付け加えた。