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混乱を呼んだF1イタリアGPのグリッド降格ペナルティ 「F1はエンジンの年間許容数ルールを見直すべきだ」とエステバン・オコン

2022年09月13日(火)0:26 am

アルピーヌのエステバン・オコンが、F1は年間規定数を超えるエンジンコンポーネントを投入したドライバーが決勝スターティンググリッドのどこに並ぶかという混乱をなくすために、ルールの変更を検討すべきだと主張した。

■多数のグリッド降格で混乱したF1イタリアGP

2022年シーズンも最終局面を迎えているが、最近のレースの決勝スターティンググリッドは、ルールに定められた年間許容数を超えるエンジンコンポーネントを投入することでグリッド降格ペナルティを受けるドライバーが増えており、かなりの混乱を呼ぶ事態が増えている。

実際のところ、夏休み明けに行われた第14戦ベルギーGPでは8名、そして先週末にモンツァ・サーキットで行われた第16戦イタリアGPでは9名ものグリッド降格ペナルティ対象者が出てしまい、ドライバーはもとより、チーム関係者の中にも、統括団体であるFIA(国際自動車連盟)が正式なスタート順を発表するまではどういうグリッドの並びになるのかがわからないという状況に陥ってしまっていた。

アルファタウリのピエール・ガスリーは、自身はグリッド降格対象ではなかったものの、予選で自分より上位だったドライバーたちにもグリッド降格対象者がいたこともあり、イタリアGP決勝を前にTwitterに次のように書き込んでいた。

「僕が明日のレースをどのポジションからスタートすることになるのか、誰かわかる人いる?」

■煩雑なグリッド降格ルール

F1では、コストを抑えるために年間に使用できるエンジンコンポーネントを厳しく制限している。

今年は当初年間23レースが行われる予定だった。実際にはロシアGPがキャンセルされたことで年間22レースとなったものの、シーズンを通じて使用できるのはマシン1台につき、ICE(内燃機関)3基、ターボ3基、MGU-H(熱エネルギー回生システム)3基、MGU-K(運動エネルギー回生システム)3基、ES(エネルギー貯蔵装置)2基、CE(電子制御装置)2基といった具合にコンポーネントごとに許容数が定められている。そして、その数を超えるコンポーネントを投入すると、定められた数のグリッド降格が適用されることになる。

さらに、同一コンポーネントで最初に許容数を超過したときと、2回目以降では適用されるグリッド降格数が異なることなどから、先週末のモンツァのように、一度に大勢のドライバーが複数のコンポーネントを新規投入するような状況となると、最終的にどういう形で決勝グリッドが決まるのかが非常にわかりにくくなってしまうのだ。

■そもそも今のルールに定められた年間許容数は少なすぎる?

こうした中、ガスリーと同じフランス出身ドライバーであるエステバン・オコン(アルピーヌ)は、F1はこうしたエンジン規則を緊急に見直す必要があると考えている。

「そんなに多くのレースに耐えられるエンジンを提供できるメーカーがないのは明らかだよ。多くを求めすぎだよ。レース数はものすごく多いんだからね」

「僕たちはすでに2回ペナルティを受けたし、それ以上のペナルティを受けた者もいる。でも、それは僕らだけの問題ではなく、全員の問題なんだ」

イタリアGPで5基目のICE投入による5グリッド降格ペナルティを受けていた25歳のオコンはそう語ると、次のように付け加えた。

「来シーズンに向けたルールでは、使用できるパワーユニットのエレメント数を少し増やすよう改訂する必要があると僕は思うよ」。

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