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【F1ドライバー市場】ウィリアムズばかりかアルピーヌも2023年に向けてニック・デ・フリース獲得を検討か

2022年09月13日(火)18:35 pm

アルピーヌが2023年F1シーズンに向けて、オランダ人ドライバーのニック・デ・フリース獲得に動くかもしれない。

■突然のF1デビューレースで大活躍を見せたデ・フリース

先週末にモンツァ・サーキットで行われた2022年F1第16戦イタリアGPで、虫垂炎発症により欠場が決まったアレクサンダー・アルボンの代役として急遽土曜日からウィリアムズの2022年型F1マシンのコックピットに座った27歳のデ・フリースだが、予選でチームメートのニコラス・ラティフィを上回ってQ2進出すると、決勝でも9位入賞を果たし、F1デビュー戦でポイントを獲得してみせた。

伝えられるところによれば、アルボンが虫垂炎の手術後に呼吸不全に陥ってICUで過ごしたことが明らかになったこともあり、デ・フリースは次戦シンガポールGP(10月2日決勝)でも万一の場合に備えてウィリアムズに帯同することになるようだ。

■2023年にはウィリアムズのシート獲得の可能性も

実際のところ、今年のイタリアGPではアストンマーティンがデ・フリースを金曜フリー走行1回目に起用していた。だが、アストンマーティンでは2023年には今季限りで引退するセバスチャン・ベッテルの後任としてフェルナンド・アロンソ(現アルピーヌ)と契約しており、近い将来フルタイムシートに空きが出ることはなさそうだ。

こうした中、アストンマーティンは12日(月)に、2022年のF2チャンピオンとなることが確定したブラジル人ドライバーのフェリペ・ドゥルゴビッチと育成ドライバー契約を結んだことを発表している。

デ・フリースはもちろんフルタイムF1ドライバーとなることを目標としており、先週末に好パフォーマンスを発揮したウィリアムズが最大の候補となるのは確かだろう。

モンツァの予選と決勝でデ・フリースに完敗したラティフィに関しては、以前からシート喪失のうわさがささやかれているだけに、2023年にデ・フリースがラティフィの後任としてアルボンと共にウィリアムズで走る可能性はありそうだ。

■新人に完敗のラティフィは厳しい状況

だが、ウィリアムズのチームCEOを務めるヨースト・カピートは、2023年のドライバーラインアップを決定する上ではほかの要素もあるとコメントしており、多額のスポンサーマネーをチームに持ち込んでいるラティフィの処遇に関しては微妙な問題があることを示唆している。

「彼(ラティフィ)は非常に厳しい状況にある」

27歳のカナダ人ドライバーについてそう語ったカピートは次のように続けた。

「もう1台のマシンに乗った新しいドライバーの方が速いというのは、非常に大きなプレッシャーだ」

「F1ドライバーならば、このプレッシャーにうまく対応できなければならない。シートはたった20しかないんだからね。彼らはベストだし、それに対応できなければならないんだ」

「これから、それを確かめていくことになるよ」

■アルピーヌもデ・フリース獲得を検討? 9月にテスト機会を提供か

しかし、もしもウィリアムズが、2023年にデ・フリースを起用したいと考えているのであれば、決断を急ぐ必要があるかもしれない。まだ来季のドライバーラインアップが確定していないほかのチームもデ・フリースに注目しているのは間違いないからだ。

例えば、先週末にはアルピーヌが9月下旬にハンガロリンクでインディカーで活躍し、レッドブルがピエール・ガスリー(アルファタウリ)の後任として目をつけているコルトン・ハータに2021年型マシンでテスト走行をさせる計画をしていることが報じられているが、アルピーヌはさらに、デ・フリースや現在F2ランキング4番手につけているジャック・ドゥーハンにも同様のテスト機会を与える計画だと伝えられている。

■どういうチャンスがあるのかはまだわからないとデ・フリース

現在はメルセデスのリザーブドライバーを務めているデ・フリースは、母国オランダの『De Telegraaf(テレグラーフ)』からいくつかのチームが興味を示していることについて質問されると、「パワーポイントのプレゼンテーションを用意しておくべきかもしれないね」とジョークで答え、次のように続けた。

「F1はすごくダイナミックな世界なんだ。だから、僕にどういうチャンスがあるのかを推し量るのは難しいよ。日曜日(イタリアGP決勝)に起こったことは間違いなく後押しをしてくれたけれどね」

「でも、彼らのマシンに誰が乗るかを決めるのは僕じゃない。だけど、何が起ころうと、今は誰も僕からモンツァを奪うことはできないよ」

F1オランダGPの運営責任者を務める元F1ドライバーのヤン・ラマースは、現F1チャンピオンのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に加えてもうひとりのオランダ人フルタイムF1ドライバーが誕生することを期待しているようだ。

66歳のラマースは、『NOS(オランダ放送協会)』に次のように語っている。

「ニックの資質には疑いの余地はないよ」。

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