マクラーレンは24日(水)にダニエル・リカルドと2023年の契約を解除したことを発表したが、その後任ドライバーについては何も触れなかった。
これまでの報道によれば、マクラーレンは現在アルピーヌのリザーブドライバーを務めているオスカー・ピアストリを2023年に起用する方針であることは確実だと考えられている。
リカルドと同じオーストラリア出身ドライバーであるピアストリは、2020年にF3、2021年にF2のタイトルを獲得した将来有望な若手ドライバーだ。
うわさによれば、マクラーレンは、ピアストリを2023年にF1デビューさせるために少なくとも1200万ドル(約164億円)を負担してリカルドとの契約を解除することにしたのだという。
■ピアストリについては沈黙を守るマクラーレン
しかし、今回リカルドとの契約解除を発表したマクラーレンだが、2023年にはダニエル・リカルドに替わってランド・ノリスのチームメートを務めることになると考えられているピアストリのことに関しては何も触れていない。
その件について質問されたマクラーレン・レーシングのザック・ブラウンCEOは次のように語った。
「今日はダニエルについてだ」
「我々は、来年は誰がランド(ノリス)の隣になるのかというコメントや憶測は片隅に置いておくことにする。誰もが我々の計画を知りたいと思っていることは私にも想像できる。だが、それらについてはいずれ発表するつもりだよ」
また、マクラーレンF1チームの代表を務めるアンドレアス・ザイドルも次のように語っている。
「私はいかなる憶測にも関与するつもりはないよ」
「今日のテーマはダニエルに関してであり、それ以外のことは何もない」
■ノリスとピアストリのコンビを不安視する声も
F1関係者の中には、マクラーレンがまだピアストリの件を公にできないのは、現在ピアストリが所属しているアルピーヌとの間の法的問題が決着するのを待つしかないためではないかと考えている者もいるようだ。
しかし、マクラーレンの目標がピアストリと確実にレース契約を結ぶことであるのは明らかだが、F1関係者の中には、現在21歳のピアストリと22歳のノリスがチームメートになった場合には、年齢が近いこともあり、両者のライバル意識がチーム内での対立を生む可能性もあると危惧している者もいる。
だが、間違いなくマクラーレンはそのリスクを負ってでもピアストリを起用したいと考えているようだ。
「ランドは間違いなく我々のスポーツにおけるスーパースターだよ」
そう語ったブラウンは、次のように付け加えた。
「だが、マクラーレンが対等な立場の2人のドライバーを擁することができない理由は何もないと私は思っている。メルセデスのルイス・ハミルトンとジョージ・ラッセル、あるいはフェラーリのカルロス・サインツとシャルル・ルクレールがそうであるようにね」。