マクラーレンは24日(水)、うわさされていた通り、ダニエル・リカルドとの契約を2022年シーズン限りで解除することを正式に発表した。
リカルドはマクラーレンとの間に2023年までの契約を結んでいた。だが、マクラーレンは33歳のオーストラリア出身ドライバーのパフォーマンスに不満を持っており、その契約を解除することを望んでいるようだとのうわさがかなり前からささやかれ続けていた。
■今後のことは「まだわからない」とリカルド
リカルド本人も今回SNSを通じてファンに向けたメッセージを発信したが、その中でマクラーレンでは「うまくいかなかった」と認め、次のように語っている。
「チームは来年に向けて変化を起こすことを決めた。僕たちは多くの議論を重ねたけど、最終的にはそれが両者とって正しいことだと、お互いに合意したんだ」
今後はリカルドの去就について注目が集まることになるのは確かだが、リカルド自身は「まだわからない」と語っている。
■リカルドが移籍する可能性があるチームは?
だが、以前から2019年から2020年まで所属していたルノーのワークスF1チームに復帰するのではないかとのうわさがささやかれている。
現在はアルピーヌと呼ばれているそのチームでは、フェルナンド・アロンソが来季はアストンマーティンに移籍することになっており、その後任としてリカルドと同じオーストラリア出身ドライバーである21歳のオスカー・ピアストリを来季起用する方針だったが、ピアストリはすでにリカルドの後任としてマクラーレンに移籍することが確実だと言われている。
また、リカルドに関しては、先週ハースのチーム代表を務めるギュンター・シュタイナーから電話を受けたとも伝えられている。
実際のところ、現時点においてマクラーレン以外で2023年に向けて確定していないF1シートは、アルピーヌ、アルファロメオ、アルファタウリ、ハース、ウィリアムズにそれぞれひとつずつ残されている。
各チームの舞台裏で2023年に向けてどのような計画が進められているのはわからないが、レッドブル時代に7勝、マクラーレンでも1勝をあげた実績を持つリカルドだけに、その中から獲得を考えるチームが出てきても不思議はないだろう。
■リカルドが望めばインディカーも選択肢に
一方、リカルドとの契約解除を決めたマクラーレンのチーム代表を務めるアンドレアス・ザイドルは、リカルドとの間でマクラーレンのインディカーチームへ移籍する可能性についても話をしたと認めている。
しかし、リカルドが目指すのはあくまでもF1にとどまることのようだ。
マクラーレン・レーシングのCEOを務めるザック・ブラウンも次のように語った。
「我々は今でもダニエル・リカルドのファンなんだ。もし彼が(インディカーに)興味を示せば、我々は話し合いに応じる用意がある。だが、現時点では、彼は完全にF1に焦点を合わせていると私は思うよ」
ともあれ、こうした状況を受けて、すべてのF1チームの2023年のドライバーラインアップが確定するまでは、もう少し時間がかかることになりそうだ。