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F1後の人生は「恐い」とベッテル、悩み続けた引退を決めたのは「昨日」。最大のライバルとして挙げたのは?

2022年07月29日(金)7:47 am

F1世界チャンピオン4冠のセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)が、F1引退の決断は「一夜にして決めたことではない」とハンガロリンクでF1公式サイトに語り、F1引退後の人生が「恐い」と認めた。

ベッテルは、2022年シーズン限りで引退することを軽々しく決めたわけではなく、さまざまな理由から心に重くのしかかっていたのだと説明した。

■引退を決めたのは昨日

先週、ベッテルは2022年シーズン以降もF1にとどまる「明確な意思」を持っていると語っていた。しかし、ハンガリーGP前の木曜日、今シーズン限りで引退することを発表した。この決断までには多くのことを考え、長い時間をかけたと説明し、その理由を明かした。

「最終的な決断は昨日、チームに『もうやめる』『もう続けない』と伝えたんだけど、この決断に至るまでには多くのことを考えたんだ」

■家族や他のことに関心を持ち始めた

「頭の中や思考の中で多くの時間を過ごしたんだ。だけど、物理的に家、子供たち、家族から離れていて、他のことも成長した。子供たちが成長していること以外にも、他のことに興味や関心を持つようになり、その声を無視することはできなくなったんだ」

「だからとにかく、そうだね、疑問がどんどん大きくなって、それらがもっと中心になっていき、決断したんだと思う」

「100%とか0%とかいうことではなく、これから先もレースが嫌いになるわけでもなく、僕はまだレースが大好きなんだ」

「だけど、おそらく大多数の人が、僕を違う方向へ引っ張っていくのだろう。僕は道を作っていくわけではなく、自分で決めたことだけど、違う方向に向かっていくのは幸せなことだよ」

■キャリアの中心人物はハミルトン。友人関係は残る

また、ベッテル自身が残してきたレガシーについて質問されると、かつてのライバルであるルイス・ハミルトンを自分のキャリアにおける「中心人物」の1人として挙げた。

「さっきも同じような質問をされたよ。何を残すか?という質問を受けたけど、たくさんの銀食器を取っておくよ」

「それよりも、思い出、感情、最高のときと最低のとき、出会った人々、そしてルイス(ハミルトン)は明らかに中心人物の1人だし、それに友人もできた。そして、それはずっと残る」

「もし、そのすべてを諦めて、すべての人を失うとしたら、もっと難しい決断になるだろう。もちろん、今ほど定期的に会えなくなるし、まったく違うものになるだろうけど、友情とか人とか関係性は残るからね」

■引退後の生活が恐い

しかし、引退後の生活については、特に15年のフルシーズン、4つのチャンピオンシップ、53勝、そして数々のF1記録を達成した後の生活は、それほど簡単ではないかもしれない、とベッテルは認めている。

「正直なところ、これから起きることを恐れてもいるんだ、だって穴が開くかもしれないからね。それがどれほど深いのか、そこから抜け出せるのか、わからない」

「でも、僕にはたくさんのサポートがあるし、これまでの道のりを助けてくれた多くの人たちがいて、これからも僕を助け、方向性やガイダンスを与えてくれるだろうし、将来的にも正しい決断を下して、10年後にはもっといい自分になっていたいね」

■引退を決めて気が楽になった

ベッテルは、引退を決めたことで心の重荷が取り除かれ、2022年の残り10戦に向けてモチベーションを保つことが楽になったという。

「残り10戦に向けてモチベーションを保つのに苦労することはないだろうね」

「ちょっと正反対に感じているんだ。この決断は長い間、僕の頭の中にあって、正直なところ、とてもエネルギーを使ってきたし、ちょっと気が散ることもあったから、今はホッとしているし、残りのレースが楽しみだ・・・」。

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