4回F1チャンピオンとなった実績を持つセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)が、社会的問題に関わっていくことはスポーツよりも重要なことだと主張した。
■F1ドライバーの社会的メッセージ発信にクギを刺したFIA会長
近年、環境問題に強い関心を示しているベッテルだが、最近ではLGBT問題や、ロシアによるウクライナ侵攻問題に関しても自分の立場を鮮明にしたメッセージを発信するようになっている。
だが、今季のF1第8戦アゼルバイジャンGPが開催された先週末のバクーでは、今年FIA(国際自動車連盟)の新会長に就任したモハメド・ベン・スレイエムが次のように語り、ドライバーたちが社会的なメッセージを発信することに苦言を呈していた。
「これらはすべて、我々の世界が非常に多様化し、取り組むべき数多くの課題があることを物語るものだ」
「だが、自分の世界観を他人に押し付け、スポーツより優先するようなことがないようにする必要もある」
■社会的問題に注意を喚起することはスポーツより大事なことだとベッテル
しかし、ベッテルはこれに関して母国ドイツの『Sky Deutschland(スカイ・ドイチュランド)』に次のように語った。
「これらの問題は僕たちよりも重要だし、スポーツよりも重要なんだ」
「僕たちはこれからも注目を集め、よりよくできることがたくさんあることを人々に示し続けるべきだよ」
「姿勢という点では少し遅れをとっている人たちもいると僕は思う」
ベン・スレイエムのコメントに関してそう語ったベッテルは、次のように付け加えた。
「だからこそ、このことに注意を向け続けるのはいいことなんだ。僕には正しくないことを我慢する必要はないし、そうするつもりもないよ」
ベッテルによれば、人種差別問題などに関して積極的に声を上げているルイス・ハミルトン(メルセデス)とも「多くのことについて意見が一致している」という。