元F1ドライバーのラルフ・シューマッハは、フェラーリが今週末にモントリオールで行われる第9戦カナダGP(19日決勝)までに2022年型F1マシンの信頼性問題を解決できるとは考えていないようだ。
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■ここへ来て信頼性問題に苦しむフェラーリ
先週末にバクーで行われた第8戦アゼルバイジャンGP決勝は、フェラーリにとっては2台ともにマシントラブルでリタイアするという最悪の結果となってしまった。
カルロス・サインツのトラブルは油圧系の問題だったと伝えられているが、フェラーリの広報担当者は、これに関してはカナダGPに向けて「短期的な解決策」がすでに施されているとしている。
一方、シャルル・ルクレールに起きたエンジントラブルに関しては、フェラーリはその問題の真相をまだ解明できていないようだ。
モントリオールに持ち込まれるルクレールのマシンには新しいエンジンが搭載される予定だが、ルクレールがエンジントラブルでリタイアしたのは第6戦スペインGPに次いで2回目のことであり、フェラーリにとってはエンジンの信頼性問題の原因解明と解決が急務であるのは確かだ。
■短期間での問題解決は難しいだろうとシューマッハ
1997年から2007年にかけてジョーダン、ウィリアムズ、トヨタで182戦に出走し、6回の優勝経験を持つドイツ出身のシューマッハは、現在のフェラーリの状況について、オーストリアの『Servus TV(セアヴスTV)』に次のように語った。
「好調なスタートを切ったものの、その後まずドライバーの安定度が低下し、次いで技術的な問題が発生した。そして、それは彼らがF1タイトルを獲得できる可能性があったときに起こってしまった」
「彼らは速やかに解決策を見つけなければならない。だが、カナダまでに問題を解決できるとは思えないよ」
「彼らに今必要なのは協力し合うことだ」
そう語った46歳のシューマッハは、フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットに言及しながら次のように付け加えている。
「マッティア・ビノットは、その点では非常に優れている。彼は、外見的には常に冷静に見えるよ」。