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レッドブルとフェラーリが主張「メルセデスはまだ我々には追い付いていない」

2022年05月24日(火)22:14 pm

レッドブルとフェラーリは、まだメルセデスが自分たちを脅かす存在となったとは考えていないようだ。

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2022年にはこれまでと大きく異なる新たなF1技術レギュレーションが導入されている。そして、その中で最も大きな変更なのが“グラウンドエフェクト”効果を発生する新たなシャシーの導入だ。

だが、2014年から昨年まで8年連続でコンストラクラーズタイトルを独占してきたメルセデスがその新技術ルールへの対応に失敗し、2022年シーズン序盤には中団に沈むという予想外の展開となっていた。レッドブルやフェラーリとの競争力の差は非常に大きくなっていた。

■スペインGPで大きな一歩を踏み出したメルセデス

しかし、先週末にバルセロナ・カタルーニャ・サーキットで行われた今季のF1第6戦スペインGPでは、メルセデスが投入した新パーツが間違いなく一定の進歩を2022年型メルセデスF1マシンに与えていたようだ。

今年からメルセデスに加わったジョージ・ラッセルは、予選でフェラーリやレッドブル勢に食い込んで4番グリッドを確保すると、決勝でもフェラーリ勢がマシントラブルやミスで失速したことに助けられた面はあったものの3位でレースを終えている。

また、スタート直後にケビン・マグヌッセン(ハース)と接触したことで大きく順位を落としてしまったルイス・ハミルトンも脅威の追い上げを見せ、最終的には5位にまでばん回。ハミルトンはこのレースでファン投票によってベストドライバーに選出されている。

メルセデスのチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、母国オーストリアの放送局『ORF』に次のように語った。

「私は楽観的になっているわけではない。だが、我々は大きな一歩を踏み出したよ」

「我々は中団から抜け出せたし、ルイスのペースは優勝争いができるほどに強かった」

ヴォルフによれば、メルセデスがバルセロナで大きな進歩を遂げることができたのは、高速走行時にマシンが上下に何度も振動する“ポーポイズ現象”を「理解」できたことによるものだという。

■メルセデスは予選ではまだかなり劣っているとティモ・グロック

だが、スペインでのメルセデスの進歩は、ヴォルフが言うほど大きなものではなかったと考えている者もいる。

かつてジョーダンやトヨタなどで活躍した元F1ドライバーのティモ・グロックは、母国ドイツの『Sky Deutschland(スカイ・ドイチュランド)』に次のように語った。

「予選では、メルセデスはレッドブルとフェラーリにはまだかなり劣っている」

「少なくとも、彼らは少し差を縮めてきた。しかし、メルセデスはこれからさらに別の(アップグレード)パッケージを追加しなければならないよ」

■まだメルセデスのことを心配する必要はないとフェラーリのボス

フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットも、まだメルセデスが自分たちに追い付いてきたとは考えていないようだ。

「彼らは改善を果たしたし、クルマをうまく開発したチームにおめでとうと言うよ」

「だが、ラッセルのフィニッシュ時のギャップに目を向ければ、それは30秒だった。それに、予選でのコンマ7秒の差も大きいよ」

そう語った52歳のビノットは次のように付け加えた。

「我々には、まだ心配する必要はないと思うよ」

■今のメルセデスはまだ強敵ではないとレッドブル首脳

また、レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)もまだメルセデスは警戒すべき相手だとは考えていないようだ。

「メルセデスはまだ強敵にはなっていないよ。セルジオ・ペレスがラッセルを簡単に追い抜いたことでもそれがわかるだろう」

そう述べたマルコは次のように付け加えている。

「だが、彼らは近づいてきている。そして、我々が望むよりも速く追い付いてくるかもしれないね」。

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