1997年のF1チャンピオンであるジャック・ビルヌーブは、フェラーリのカルロス・サインツは、まだチームメートのシャルル・ルクレールのレベルには達していないと考えている。
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■ルクレールに大きな差をつけられたサインツ
実際のところ、先週末にバルセロナで行われた今季のF1第6戦スペインGPでもフェラーリではシャルル・ルクレールが今季4回目となるポールポジションを獲得したものの、同じマシンに乗るサインツは3番手に留まってしまった。もちろん、今季はここまでサインツは予選で一度もルクレールに勝つことができていない。
そして、決勝でもルクレールが2度の優勝を含むコンスタントな結果を残してきていたのに対し、サインツはミスをして自滅してしまうことも多く、第5戦を終えた時点ではルクレールの104ポイントに対し、サインツは53ポイントと、大きな差が開いてしまっていた。
■サインツもペレスもチームメートに勝つチャンスはないとクリスチャン・アルバース
しかし、スペインGP決勝では、ポールポジションからスタートし、順調にトップを走り続けていたルクレールがエンジントラブルによる今季初のリタイアとなってしまい、ドライバーズランキングも現F1チャンピオンであるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に逆転を許してしまった。
「ルクレールがリタイアしたときにはがっかりしたよ。フェラーリがミディアムタイヤでどういうペースを示すのかを見たかったんだ」
母国オランダの『De Telegraaf(テレグラーフ)』紙にそう語った元F1ドライバーのクリスチャン・アルバースは次のように続けた。
「サインツはいい指標ではないよ。彼はまったく一貫していないからね」
「彼は今の状況に満足できていないようだ。カメラに映る彼を見ると、数年前の彼には見えないよ」
「彼はルクレールに敗れてしまったようだ」
アルバースはさらに次のように語り、レッドブルのセルジオ・ペレスにも同じことが言えると主張している。
「もしもペレスに最高の状態の日があり、そしてフェルスタッペンが最悪の状態であれば、そのときだけペレスがマックスに先行するチャンスが出てくるだろう」
■サインツにミスが多いのはルクレールのプレッシャーによるものだとビルヌーブ
ウィリアムズが生んだ最後のF1チャンピオンである51歳のビルヌーブは、スペイン出身ドライバーであるサインツにとって現時点で最大の問題は「あまりにも多くのミスを犯すこと」だと考えている。
「彼は明らかにルクレールのレベルにはない。だから、彼はルクレールについていくために常に限界に身を置くしかないんだ。レースや選手権で勝利することができるマシンで、そういうことがあってはならないんだ」
そう語ったビルヌーブはスペインGP決勝の結果に言及しながら次のように付け加えた。
「メルセデスの後ろで終わり、表彰台を逃してしまうのは、見た目にもよくないよ」。