F1第6戦スペインGPの決勝レースは気温36度・路面温度49度と猛暑の中で行われたが、8番手からスタートしたケビン・マグヌッセン(ハース)は、直後のターン4で、イン側のルイス・ハミルトン(メルセデス)と接触。マグヌッセンはタイヤをパンクさせグラベルに飛び出してしまい、ここから挽回することができなかった。
●【2022F1第6戦スペインGP】決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数
■マグヌッセン、ハミルトンに「接触された」
映像を見ると、ターン4でイン側を守っていたハミルトンはターンイン時点で先行しており、アウト側から「当てられた」と無線で叫んだ。
一方、アウト側からオーバーテイクを狙ったマグヌッセンは「アウト側にいた僕はターン4で接触され、そのままパンクしてしまい、基本的にはそれでレースが終わってしまったよ」とレース後に語った。
マグヌッセンがややイン側に迫りすぎた感はあるが、コース外に出て、タイヤもパンクし、結果的にペナルティを科せられるよりも大きな代償を支払ってしまったことで、この件についてはどちらにもペナルティは科せられていない。
「1周目のアクシデントで厳しい戦略になってしまったけど、でもタイヤが新しいうちはクルマも良かったんだ」
ハースF1の予算およびF1の予算制限が厳しい中、アクシデントは避けたいところだが、レーシングドライバーである以上、ハードは戦いは避けられないだろう。
■何かを期待したハースF1
ハースF1のギュンター・シュタイナー代表は「計画通りにはいかなかった」とレースを振り返った。
「ターン4でケビンと(ルイス)ハミルトンが接触してしまい、彼はレースから脱落してしまった。だから、もし何かが起きたら、何かできるかもしれないという戦略でやってみたが、うまくいかなかった」
マグヌッセンはソフトタイヤでスタートしたもののパンクさせたため、翌周にはミディアムタイヤに交換、29周目には全ドライバーの中で唯一となるハードタイヤを選択してセーフティカーなどの機会を粘り強く待つことにしたが、その何かが起こることはなかった。
初の予選Q3に進出し、10番グリッドからスタートしたミック・シューマッハ(ハース)は、決勝レースではペースが上がらず14位でフィニッシュしている。