カルロス・サインツ(フェラーリ)は、F1の現在の技術レギュレーションは「ドライバーの健康に悪い」と主張している。
サインツは、自分やライバルの何人かが、新しいグランドエフェクトカーによる深刻な“ポーパシング”が身体に与える長期的な影響を心配していると言う。
「専門家のアドバイスがなくても、10年間このままでは難しいし、可動性や柔軟性を高めるために多くの努力をしなければならないことは分かっている」と、『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』は母国F1スペインGPを前にしたサインツの言葉を掲載した。
「背中や首の周りなど、いつものようにチェックしたけど、今年はどこもかしこも硬くなっているんだ」
サインツは、問題の程度を調査するのはF1関係機関の役目だと言う。
「このような自動車哲学のもとで、ドライバーが背中と健康をどれだけ犠牲にしてF1マシンをドライブしなければならないのか理解してもらいたいね」と、世界的なラリー選手の息子で27歳のサインツは現状を訴える。
「もっと議論を深めなければならない。レギュレーションは素晴らしいと思う。レースに必要なことをやってくれているからね。でも、僕たちの首や背中に負担がかかるような走り方をする必要があるのだろうか?」
グランドエフェクトカーを導入したことで、見応えあるオーバーテイクショーを増やしたF1の新世代マシンだが、副作用として激しい縦揺れのポーパシングが発生してしまう。F1はこうしたドライバーたちの訴えにどのような対応策を打ち出してくるのだろうか?