NEXT...F1開催スケジュール

【F1】2023年には6レースでスプリント実施を目指すも「資金問題」がその壁に

2022年04月28日(木)23:29 pm

先週末にイモラ・サーキットで開催された今季のF1第4戦エミリア・ロマーニャGPでは今年初めてとなるスプリントレースが実施された。

今年も昨年同様3レースでスプリントの実施が予定されているが、イモラでの1回目のスプリントは成功裏に終わったと総括してもいいだろう。

■スプリント増加については原則合意

そして、F1オーナーであるアメリカのリバティ・メディアは、来年以降はさらにスプリントの数を増やすことを望んでおり、26日(火)にロンドンで行われたF1委員会において、F1モータースポーツ担当マネジングディレクターを務めるロス・ブラウンが2023年には6レースでスプリントを実施したいとの考えを明らかにしている。

F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)は27日(水)に声明を出し、その中で、イモラで行われたスプリントが「ファンや関係者に好評」だったことを受けて「F1およびチーム」は2023年にスプリントを「6回に増やすことを支持している」としている。

だが、FIAが2023年にスプリントを6レースで実施することには問題があると考えているのも確かだ。

FIAはその声明の中で次のように続けている。

「スプリントの数を増やすという原則を支持しながらも、FIAはこの提案がサーキットにおける運営や人員に与える影響を評価中であり、そのフィードバックを委員会に提供する予定だ」

■スプリント増加に向けての課題は“資金問題”

こうした中、イタリアの『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』紙は、今年FIAの新会長に就任したモハメド・ベン・スレイエムとF1のステファノ・ドメニカリCEOとの間に新たな亀裂が生じていると次のように報じている。

「これは金をめぐる争いだ」

オランダの『De Limburger(リムブルガー)』紙も、FIAとF1はスプリント増加にかかわる資金をどうするかという問題に関しては「正反対」の立場に立っているとし、次のように報じている。

「情報筋によると、FIAは新会長を通じて、追加要求を出してきたようだ。モハメド・ベン・スレイエムは、6回のスプリントを実施できるようにするためにF1から資金提供を受けることを望んでいる」

「問題は、この問題がどのように解決されるかだ。なぜなら、F1指導部はベン・スレイエムの要求が控えめに言っても理不尽だと考えているためだ」

ベルギーの通信社『Sporza(スポルザ)』は、FIAのスポークスマンもこの件については次のように語り、27日の声明の内容を繰り返すにとどまったとしている。

「我々は原則的にスプリントレースの増加には賛成だ。しかし、人員やサーキットでの作業にどのような影響が出るかについてまだ調査を行っているところだ」

今年も当初は6レースでスプリントを実施する計画が打ち出されていた。だが、それに伴ってリスクの増加が想定されることから、いくつかのF1チームがその補償を要求したことから昨年と同じ3レースでの実施にとどまったという経緯がある。

この問題が今後どのような進展を見せるのかにもF1ファンの注目が集まっていくことになりそうだ。

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック