レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は、フェラーリがシャルル・ルクレールを事実上のナンバー1ドライバーとして処遇しているのは「明らか」だと考えている。
現在のF1は、どのチームもドライバーに平等なチャンスを与えるという建前のもとで運営されている。
しかし、マルコは、世界的エナジー飲料メーカーが運営するチームの事実上のナンバー1は現F1チャンピオンのマックス・フェルスタッペンであり、セルジオ・ペレスはそのサポート役であるとはっきり認めている。
イタリアの名門F1チームであるフェラーリでは、カルロス・サインツが現在ランキングトップに位置しているルクレールとそのチームメートであるカルロス・サインツはどちらも同等の地位にあり、自分たちのドライバーにはナンバー1やナンバー2といった区別はないとしている。
だがマルコは、実際にはフェラーリにも明確なドライバーポリシーがあるのは間違いないと母国オーストリアの『Servus TV(セアヴスTV)』に次のように語った。
「昨年はサインツがルクレールに勝ったが、今年はルクレールが絶好調だ」
「つまり、我々としてはサインツのサポートを期待することはできないということだ。彼らの状況は我々と同じで、明らかなナンバー1ドライバーが存在するのだからね」
マルコが言う「サインツのサポート」とは、もしもフェラーリでサインツとルクレールが公平に扱われるとすれば、2人がお互いに戦うことでポイントを奪い合うことになり、それが結果としてレッドブルのフェルスタッペンを援護することになるという意味だ。
「我々はいい位置にいると思っている。だが、フェラーリにはほぼ同格のライバルがいる」
現在フェルスタッペンに20ポイントの差をつけているルクレールに言及しながらそう語ったマルコは、次のように付け加えた。
「今シーズンのルクレールは完璧なドライビングをしている。だからエキサイティングな1年になるだろうね」