現在唯一のロシア出身現役F1ドライバーであるニキータ・マゼピンは、ロシアとウクライナによる紛争がF1に与える影響はあまりないと考えているようだ。
伝えられるところによれば、F1ではロシア軍による本格的な侵攻が報じられているウクライナの状況を注意深く「監視」しているという。今年のF1ロシアGPは第17戦として9月25日に決勝が予定されているが、舞台となるソチは黒海に面しており、ウクライナとはかなり近い位置にある。
このため、今後の情勢次第では、マゼピンにとってのホームグランプリがキャンセルされる可能性もあると考えられている。
しかし、ハースで2年目のF1シーズンを迎える22歳のマゼピンは母国ロシアの『Sport Express(スポルト・エクスプレス)』に次のように語った。
「F1から聞いたところでは、レースは通常通り行われていくし、必ずそこ(ソチ)で僕に会えるよ」
一方、23日(水)からスペインのバルセロナ・カタルーニャ・サーキットで今年最初のプレシーズンテストが始まっているが、その初日にマゼピンがステアリングを握ったハースの2022年型マシンは早速信頼性トラブルに見舞われてしまったようだ。
「このマシンは最先端のテクノロジーが使われているから信頼性が弱点になることもあるんだ」
そう語ったマゼピンは次のように続けた。
「昨年よりも性能がよくなることを願っているし、そうなりそうだよ。ただ、実際のサーキットとシミュレーターがあまりうまくマッチしていないんだ。だけど、すぐにすべてが解決されると期待しているよ」
マゼピンは昨年、同じくルーキーのミック・シューマッハとコンビを組んだものの、パフォーマンスに関しては差をつけられてしまっていた。
ロシアの放送局『Match TV(マッチTV)』に対し、マゼピンは「僕はすべての分野で改善する必要がある」と認め、「自分自身をよりよいバージョンにし、ハードワークを続けていくよ」と語り、次のように続けている。
「僕はすでにF3とF2では優勝しているし、いつかF1で成功するために同じ仕事を続ける覚悟はできているよ」
「僕にとって一番の目標は、結果を出すことだ。観客がどう反応するかは僕がどうこうできることじゃない。僕は母国にF1での初勝利をもたらしたいんだ」
●ロシアのウクライナ侵攻でF1王者たちが反応、ベッテルは強い口調でロシアGPには「行かない」と断言