F1が、これまでよりも耐火性能を強化した新たなグローブを承認したようだ。
2020年のF1第15戦バーレーンGP決勝ではロマン・グロージャン(当時ハース)のマシンがクラッシュして火に包まれるという大事故が発生。幸いグロージャンの命には別状なかったものの、今でも手には火傷(やけど)の痕が残されている。
この事故を教訓として、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)はさらに耐火性能を向上させたグローブの開発を進めてきていた。
そして、先週末に行われた2021年F1第16戦トルコGPのフリー走行においてルイス・ハミルトン(メルセデス)、セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)、カルロス・サインツ(フェラーリ)、ダニエル・リカルド(マクラーレン)、ジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)らがそのプロトタイプ耐火グローブの使用感をフリー走行で試していた。
これについて、F1レースディレクターを務めるFIAのマイケル・マシは次のように語った。
「我々はロマンのクラッシュの直後にグローブをもっと改良できると考え、すぐにその取り組みを開始していたんだ」
「ドライバーたちからのフィードバックはいいものだった。全員が満足していたよ」
確かに、この新グローブをトルコGPでテストしたリカルドはその感想を次のように述べている。
「何も違いは感じなかったよ。問題はなかった」
そして、オランダの『Algemeen Dagblad(アルゲメン・ダグブラッド)』紙によれば、このほどその新グローブがF1によって正式に承認されたという。