マクラーレンに所属するイギリス人ドライバーのランド・ノリスは、先週の日曜日(11日)にロンドンのウェンブリー・スタジアムで行われたサッカー欧州選手権の決勝後に起きた事件で“トラウマ”を抱えてしまったようだ。
イングランドがイタリアに敗れるという結果に終わった欧州選手権決勝だが、一部のファンが暴徒化するなどの騒ぎが起きてしまっていた。そして、その試合を観戦していた21歳のノリスは自分のマクラーレン製スポーツカーに戻ろうとしていたところで強盗に遭い、高価な時計を手首から引きちぎられてしまったのだ。
ノリスはただ震えながらその場に立ちすくむしかなかったという。
その後マクラーレンが出した声明によれば、幸いなことにノリスに怪我はなかったという。
ノリス本人も、自分は大丈夫であり、今週末にシルバーストンで行われるホームレースのイギリスGP(18日決勝)に向けて「準備を整え、自分を正しいゾーンに置くことができるよう取り組んでいる」と語っている。
マクラーレン・レーシングのCEOを務めるザック・ブラウンも14日(水)に今回の事件について次のように語った。
「ランドとはそのことについて何度も話をしたよ」
「私も若い頃にロサンゼルスで3回も強盗に遭ったことがあるから、その話をしたんだ。世界には悪い者もいる。それが現実なんだ」
「彼は少しばかりトラウマになっているが、大丈夫だよ」
ブラウンはさらに、サッカー欧州選手権決勝の運営にも問題があったと考えている。ブラウンは、それが決勝戦の混乱を生むことにつながったのだと次のように主張した。
「大規模なスポーツイベントで危険な思いをすることがあってはならないし、この点を改善する必要がある。F1では絶対にそういうことは起こらないよ」