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「危険走行を行ったマゼピンにペナルティを!」とラルフ・シューマッハ

2021年06月08日(火)18:44 pm

元F1ドライバーのラルフ・シューマッハが、先週末にバクーで開催された今季のF1第6戦アゼルバイジャンGP決勝において大事故につながってもおかしくない危険な走行を行ったハースのニキータ・マゼピンに厳しいペナルティを科すべきだと主張した。

●【F1第6戦アゼルバイジャンGP】決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)がタイヤのバーストによりクラッシュしたことでアゼルバイジャンGP決勝は残り3周で赤旗中断となってしまった。

そして赤旗が解除されると、1周のフォーメーションラップが行われ、残り2周でレースがリスタート。そしてその直後にマゼピンがチームメートのミック・シューマッハをかわして前に出た。

だが、ミックはファイナルラップでホームストレートに戻る直前にスリップストリームを利用して再びマゼピンの前に出た。このとき、マゼピンがミックの進路を塞ごうと強引な幅寄せを行っていたのだ。

結局、ミックが100分の7秒ほどの差で先にチェッカーを受けたものの、このときミックは無線でチームに次のように伝えていた。

「あいつは僕らを殺したいのか?」

レース後に、どうしてマゼピンにペナルティを科さなかったのかと質問されたFIAのF1レースディレクターであるマイケル・マシは次のように答えた。

「正直な話、私自身はその出来事を見ていなかったんだ」

「あとで録画を見直して、必要があればハースやニキータと話をするよ」

結局、実際にはマゼピンとミックのマシンが接触していなかったためか、FIAがマゼピンに対してペナルティを科すことはなかった。

だが、ミックの叔父にあたるラルフ・シューマッハの怒りは収まらないようだ。

「時速300キロメートル以上のスピードが出ていたんだ。あれで接触すれば簡単に宙に舞っていただろう。750キログラム(のF1マシン)が飛び始めたらどうなるか想像がつくはずだ」

母国ドイツのテレビ局『Sky Deutschland(スカイ・ドイチュランド)』にそう語ったラルフ・シューマッハは次のように続けた。

「私の意見だが、彼は即座にペナルティを科されるべきだったよ」

「ニキータは、基本的には素晴らしい若者だよ。彼と話をするとき、彼はものすごく丁寧なんだ」

「だが、レースでは彼はしばしばほかのクルマを妨害する。そして、今回のは危険で受け入れられるものではなかった。私に言わせれば、明らかに罰するべきだよ」

今年ハースからミックと共にF1デビューを飾ったマゼピンだが、これまでにも紳士協定を破ったり、強引な走行を行ったりすることも多く、ほかのドライバーたちから批判を受けることも少なくなかった。

ハースの首脳陣としても頭の痛いところだろうが、なにせマゼピンの父親がオーナーを務めるロシア企業『ウラルカリ』がタイトルスポンサーとしてチームに大金をもたらしているだけに、あまり厳しい扱いもできないというのが実情だろう。

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