元F1ドライバーのクリスチャン・アルバースが、現在マクラーレンのテクニカルディレクターを務めるジェームズ・キーを賞賛した。
かつてミナルディ、MFレーシング、スパイカーのドライバーを務めたことがあるオランダ出身のアルバースは2シーズンにわたってキーと共に仕事をした経験を持っている。
2014年には短期間ながらケータハムのチーム代表を務めたこともあるアルバースは、イギリス出身エンジニアであるキーには天才F1マシン設計者とも呼ばれたエイドリアン・ニューウェイ(レッドブル/最高技術責任者)に匹敵するほどの才能があると考えているようだ。
「エイドリアン・ニューウェイはもう終わりだよ」
オランダの『Formule 1(フォーミュレ1)』誌にそう語った41歳のアルバースは次のように続けた。
「私はキーが新たなニューウェイだと思っている」
「キーはちょっとした指導が必要なタイプだが、結局のところ、重要なのはクルマがどれほど優れているかだ。そして、私は彼には才能があると思っている。本当に天才だよ」
「彼はテクニカルディレクターという役割において間違いなく成長を続けることができる」
1998年にジョーダン・グランプリでF1エンジニアとしてのキャリアをスタートさせたキーは、その後MFレーシング、スパイカー、そしてフォース・インディアと名前を替えたチームでその頭角を現してきた。そして2010年にはザウバーに、さらに2012年にはトロロッソ(現アルファタウリ)へと移り、テクニカルディレクターとしてその才能をさらに開花させている。
しかし、レッドブルのセカンドチームであるトロロッソは近年そのマシンにレッドブルの技術を応用する比率が高まり、独自にマシン設計を継続することが難しくなってきたことを受け、キーは2018年シーズン途中でトロロッソを離脱。翌2019年からマクラーレンのテクニカルディレクターに就任している。
「フェラーリのようなトップチームからもっといいオファーが来ない限り、彼はそこ(マクラーレン)にとどまるだろうと思う」
「だが、私は彼がトップチームでどういう仕事をするのかをすごく見てみたいよ」
そう語ったアルバースは次のように付け加えた。
「もっと多くの予算と人材を手にしたら、彼にはすごいことができると私は思うよ」