今年1月にチェイス・キャリーの後任としてF1最高経営責任者の地位に就いたステファノ・ドメニカリが、今後F1をさらに面白いものにしていくつもりだと語った。
現在新型コロナウイルスによる厳しい状況を迎えているF1だが、それと同時にF1がどんどん“退屈”なものになってきているという批判の声も多く聞かれるようになっている。
ハイブリッド方式の現行F1エンジンが導入された2014年以降メルセデスの1人勝ちが続いていることがその最も大きな理由だろう。
だが、その2014年シーズン序盤までフェラーリのチーム代表を務めていたドメニカリはイタリアのテレビ局『Rete4(レーテ・クワトロ)』に次のように語った。
「レースが退屈だって?」
「数字を見ると、昨年は視聴者が増えていたよ」
ドメニカリはさらに、F1最高責任者としてF1をさらに魅力のあるものにしていきたいと次のように続けた。
「F1には大きな願望がある。何百万もの人たちが見ているからね」
「情熱、人物、個性あるドライバーたち、神秘性など、人々の関心を集められるものでありたいという願望だ」
その一方で、2021年F1シーズンもすでに新型コロナウイルスの影響を受けており、本来開幕戦として開催される予定だったオーストラリアGPは11月に延期となり、バーレーンGP(3月28日決勝)が事実上の開幕レースとなる。
実際のところ、F1チーム関係者の中にはほかのグランプリも予定通り開催できないという状況を迎える可能性が非常に高いのではないかと危惧している者も多いようだ。
しかし、こうした状況の中で2021年のF1を計画通りに進めていくことができるのかと尋ねられたドメニカリは次のように答えている。
「行うことができるよ」
「昨年は非常によかった。非常に煩わしい必要手順を踏まなくてはならないという困難があったにもかかわらず選手権を行うことができた。このやり方を続けたいと思っている」
昨年までランボルギーニのCEOを務めていたドメニカリはそう語ると次のように付け加えた。
「中心になるのはイベント(レース)だし、それはユニークで面白いものでなくてはならない」