ドイツ出身の元F1ドライバーであるハンス-ヨアヒム・シュトゥックが、7度F1チャンピオンとなったミハエル・シューマッハの息子のF1デビューチームが弱小チームのハースでよかったと語った。
今年、ミハエルの21歳の息子ミックがハースでF1デビューすることになっている。そのミック同様、ドイツでは非常に有名なレーシングドライバーであったハンス・シュトゥックを父に持つシュトゥックは自分の経歴とミックのキャリアには似た部分もあると示唆しながら『Auto Bild(アウト・ビルト)』に次のように語った。
「私の両親は私をうまく育て上げてくれた。そしてそれはミックについても言える」
「ああいう有名な名前を持ちながらもミックが身の丈をわきまえない姿勢を持つことは決してなかった。それによって彼はプレッシャーに対処しやすくしていたんだ」
シュトゥックはさらに、フェラーリがアカデミードライバーであったミックを小規模チームであるハースに加入させたのは大正解だったと考えている。新たなカテゴリーに進む若いミックが地に足をつけて堅実に歩んでいくためにはその方がいいというのがシュトゥックの意見だ。
「ミック・シューマッハがそうすることに私は本当に敬意を払うと言わなくてはならない。それに、すぐに勝てるマシンに乗らない方が彼にとってはいいことだとも思っている。それによって彼は慣れるために時間をかけることができる」
「その時が来れば、彼は勝てるだろう。だがそのためには彼には時間が必要だ」
そう語った70歳のシュトゥックは次のように付け加えた。
「彼にはシステムやサーキット、そしてチームの手順などを落ち着いて学ぶ必要がある。だからみんなには彼にそのための時間を与えて欲しいと思っている」