今年はマクラーレンで走ることになるダニエル・リカルドは、2月8日(月)にメルボルンで開幕する予定となっている全豪オープンテニスの状況を注意深く見守っているようだ。
現在オーストラリアでは新型コロナウイルス感染予防対策として海外からの入国者に対して14日間の隔離を義務づけている。
2021年の開幕戦として予定されていたF1オーストラリアGPが11月に延期されることになった最大の理由は、この厳しい隔離政策にF1サイドが対応できないと判断したためだ。
オーストラリア出身F1ドライバーであるリカルドは地元の『The Age(エイジ)』紙に次のように語った。
「僕はテニスの大ファンだし、見るつもりだよ。そして彼らが開催を成功させることができるよう期待している。それはある意味で僕たちが11月にどうすればいいのかを示すテンプレート(ひな形)だからね」
「全豪オープンが順調にいけば、それは僕たちにとっても素晴らしいことだ。この街にとってそれをやり遂げるのはものすごく大変なことだし、僕は彼らを賞賛するよ」
実際のところ、全豪オープンに出場を予定しているテニスプレイヤーたちは現在ホテルで隔離期間を過ごしているが、中には練習も自由にできないホテル環境などに不満を感じている者もいるようだ。
その一方で、ノバク・ジョコビッチ、ラファエル・ナダル、セリーナ・ウィリアムズなどのスタープレイヤーたちはもっといい環境が整えられたアデレードのホテルで過ごしているとも伝えられている。
リカルドは、F1ではたとえ隔離対策をとったとしてもうまく機能しなかっただろうと考えているようだ。
「テニスの場合、彼らは2週間にわたって滞在する可能性があるから、その点では(隔離は)納得がいくよ」
「(オーストラリアGPを)11月に移すことで僕たちには普通にレースをすることができるチャンスが生じるし、それが僕たちが望んでいることなんだ」
そう語った31歳のリカルドは次のように付け加えた。
「結局のところ、僕たちみんなが望んでいるようなオーストラリアGPをやろうとするなら、こういう形(延期)にするしかなかったんだ」