メルセデスF1チームを率いるトト・ヴォルフ(チームCEO)が、エステバン・オコン(ルノー)のF1キャリアを今後どのように進展させていくかを心にかけていると語った。
24歳のフランス人ドライバーであるオコンも、先週末のF1サヒールGPで活躍したジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)同様メルセデスの契約下にあるドライバーだ。
メルセデスの支援を受けるオコンは2017年にメルセデスエンジンを搭載するフォース・インディア(現レーシングポイント)のフルタイムドライバーとなるものの、2018年にチームがカナダの大富豪ローレンス・ストロールに買収されたことにより、その息子であり当時ウィリアムズに所属していたランス・ストロールにシートを奪われ、2019年はメルセデスのリザーブドライバーとして浪人生活を送っていた。
だが、ヴォルフの力添えもあって2020年にルノーのフルタイムシートを確保したオコンはサヒールGPで2位フィニッシュを果たし、自身初のF1表彰台に上っている。
サヒールGPで表彰台に上ったオコンに関してコメントを求められたヴォルフは次のように答えた。
「エステバンは困難なシーズンを送っていたし、あそこ(表彰台)に上ることができたのを本当にうれしく思っているよ」
「予選セッションのうち半分ほどでは彼とダニエル・リカルド(チームメート)の差はごくわずかだったんじゃないかな。そして多くのレースが違う結果になっていた可能性もあった」
「我々はエステバンに才能があることは分かっている。その才能を解き放ち、いいパフォーマンスを発揮できるようになるまで彼らに時間を与えることが必要な場合もあるんだ」
2021年もメルセデスのチーム代表職に留まることが確定しているヴォルフはそう語ると次のように付け加えた。
「ここからどのように進展していくのかということに非常に注目しているよ。だが、私は彼は表彰台に相応しいと思っているし、同様にルノーにもそれに相応しいと考えている」