ルノーF1チームの非常勤取締役を務める元F1ドライバーのアラン・プロストが、現在はフランス人ドライバーにとってF1シートを得るのがかなり難しい状況にあると語った。
ルノーでは今季ニコ・ヒュルケンベルグの後任としてメルセデスとの契約下にあったフランス人ドライバーのエステバン・オコンをフルタイムドライバーに据えている。
オコンは2016年のベルギーGPでマノーからF1デビューを飾ると翌年はフォース・インディア(現レーシングポイント)に移籍。将来有望な若手ドライバーであるとの定評を得ていた。
だが、2018年シーズン中盤にフォース・インディアをカナダの大富豪として知られるローレンス・ストロールが買収。これにより2019年にはレーシングポイントと呼ばれるようになったチームにはストロールの息子であるランス・ストロールがウィリアムズから移籍することとなった。
ストロールにはじき出される形でシートを失ったオコンは2019年シーズンはメルセデスのリザーブドライバーを務めながらF1復帰のチャンスを探ることとなっていた。
そして、メルセデスの支援もあり、オコンは1年の浪人生活をへて2020年にはルノーでF1復帰を果たすことになった。
プロストは23歳のオコンについて『Le Parisien(パリジャン)』に次のように語った。
「彼は1年の浪人を余儀なくされたが、それも経験だ。それによって彼もより成長できるだろう」
「多くのフランス人ドライバーは彼と似たような状況にあるんだ。世界中で金の力が増しているが、ここ(フランス)はそうではないからね」
一方、ルノーでは12日(水)に2020年型F1マシンを公開する予定になっているが、そのイベントでは実際にF1マシンの現物が紹介されることはないようだ。
ルノーのスポークスマンは次のように語っている。
「通常は展示用マシンを設置するのだが、今年はその手段はとらない。あと数日待って、本物のマシンを公開することにしている」