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【ホンダF1特集:パート2/5】ホンダの楽観視と準備不足

2020年01月01日(水)0:03 am

このホンダF1特集では5つのパートに分けてホンダの“第4期”F1活動のここまでの経緯を振り返ってみる。

■【パート2/5】ホンダの楽観視と準備不足

ここでも引き続きマクラーレン・ホンダの失敗について振り返ることにするが、このプロジェクトが破綻した理由のひとつにホンダ側の準備不足があったのも確かだろう。

金融危機に伴う業績悪化を理由に2008年限りで第3期F1活動を停止したホンダだが、2009年に急遽メルセデスエンジンを搭載してF1タイトルをとったブラウンGPのマシンは実際のところホンダプロジェクトが生み出した産物だったこともあり、自分たちが本気になれば早い段階で成果が出せるという楽観的な考えがあったのではないだろうか?

ホンダは他メーカーに1年遅れて2015年にハイブリッド方式の1.6リッターV6ターボエンジンをデビューさせたが、これは良かったと言えるだろうか?

答えは間違いなく「ノー」だ。

ホンダのパワーユニットはパフォーマンスと信頼性の両面でライバルたちに追い付くことができず、以後3年にわたって厳しいシーズンを送ることになってしまった。

2018年からマクラーレンに代わってホンダエンジンを搭載することになったトロロッソのチーム代表フランツ・トストは、ホンダとの話し合いを進める中でいかにホンダが現在のF1を理解していないかということに「非常に驚かされた」とコメントしている。

近年のF1において最大級の技術革新だと言われたハイブリッド方式エンジン開発にあたり、エンジンとトランスミッションのマッチングポイントに失敗するという重大なミスはモータースポーツの頂点でやってはならないことだった。

(文:Andrew Maitland/翻訳・編集:トップニュース編集部)

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