元F1ドライバーであり、現在はDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)の最高責任者を務めるゲルハルト・ベルガーが、ロバート・クビサ(ウィリアムズ)を自分たちのシリーズに招きたいと語った。
ロータス在籍時の2011年F1シーズン開幕前に参戦したラリーで大けがを負ったポーランド人ドライバーのクビサだが、今年ウィリアムズで9年ぶりに奇跡的とも言えるF1復帰を果たした。
しかし、右腕に完治することのない障がいを抱えている34歳のクビサは21歳のルーキードライバーであるチームメートのジョージ・ラッセルに予選で一度も勝つことができないという厳しい現実をつきつけられてしまっている。
今季限りでウィリアムズから離脱することが明らかとなっているクビサだが、来季のF1シート獲得はならず、現時点ではどこかのチームでリザーブドライバーを務めながら、ほかのシリーズでレースを行うという方向で調整を進めていると考えられている。
そうした中、ベルガーはクビサがDTMに来てくれるのであれば大歓迎だと次のように語った。
「ロバート・クビサのようなビッグネームは常に我々のレーダーに捉えられているよ」
「現時点では、予算やコックピットの空き状況など、さまざまな要素次第だ。だが、彼の名前がDTMに加わって欲しいと思っていることは間違いないよ」
ベルガーはさらに、クビサと並んでもうひとりDTMに来て欲しいと思っているのはジェンソン・バトンだとしている。
「スポーツの観点から見れば、彼らは現在のDTMドライバーたちと似たようなレベルにあると思っている。私から見れば、彼らは全員が間違いなくトップドライバーだよ」
そう語った60歳のベルガーは次のように付け加えた。
「だが、彼らにはクビサやジェンソン・バトンほどの知名度はない。彼らが混ざってくれればうまく行くはずだし、我々はいまそれに向けて取り組んでいるところだよ」